soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

syn-co-pa07 / 安心な僕ら


男性ボーカルのオリジナル・ミニアルバム。4曲入り。


syn-co-pa 0809」と大ハマリしたので、過去作に当たる07も購入。


昔も今も基本的なスタイルは変わっておらず、まったりしたアンニュイなデジタルポップス。多少は昔の方がポップ寄りかな?


今作はとにかく純粋に歌メロが素晴らしく、全曲が超良曲。非常に聴きやすいです。
放課後の帰り道のような何とも言えないノスタルジックな空気は最近の作品より今作の方が上。
自分はよくレビューで”涙腺を刺激する”みたいな言い回しをしますが、今作はもっと心の奥から刺激してくれる感じ。思い出を−蓋をしたい辛いの事も含めて−想い起こさせるようなナニカがあります。


歌詞の面白さと好青年っぽい歌声もこの時点ですでに形作られています。派手さは無いもののツボをしっかりと押さえた伴奏が支える良作!


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①四つ打ちのゆったりポップス。ノスタルジックなシンセが青春の思い出を刺激する。そしてサビが超キャッチー。これはハマる!『黒い君』という表現が面白い歌詞も見所。『僕らまるでタップする猫』のワンフレーズがこの曲の良さをグッと引き上げてる気がします。


②ちょいダビーなポップスに淡々としたボーカルが乗る。サビでは開放感のある歌メロが登場。日常感に満ちた心休まる曲。歌詞は『始まる→交わる→繋ぐ』『狭いねもう、でも君の中』とアレ。でも、それをまったく嫌らしいと思わせないのがすごい。


③終電を乗り過ごす”君”の歌。歌詞と曲のマッチ具合がハンパない!機械的な一定のリズム、電車に座ったときの疲れと心地良さが混ざったのようなベースとシンセ、そして青く甘酸っぱい歌メロ。全てがツボに入りました!
シーンをイメージしながら聴くと破壊力抜群。終電でも良いけど、夕方の田舎道を走る人の少ない一車両電車を想像してもグッときます。情けなくも幸せそうな情景が思い浮かぶ。今作で一番好きな曲。もう本当に最高!!!


④とても聴きやすいテクノポップス。過去作のリミックスらしいです。Bメロとサビのメロディが癖になる。サビのなんとも気怠げで人間的な空気はこのサークルならでは。良い終わり方です。


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心地良いアンニュイさのポップソング集。
最新作とまったく変わらない良さ。むしろ今作が一番好きかも……いや、全部良すぎて決められないなぁ。