soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Ind / ind_fris

indolenceのfrisさんによるオリジナル・ソロミニアルバム。6曲入り。


一筋縄ではいかないへんてこダンスミュージック。
ベースになっているのはダブステップの影響を受けるリズム。そこにレゲェ・ダブっぽいウワモノや大麻的キナ臭さがまぶしてある独特のサウンドです。
ちょこっとアンニュイ……というかフォギー(foggy)?
Indolenceで聴けた病的なまでに研ぎ澄まされたアンビエント要素は息を潜めています。


一番の特徴はリズムの「ズレ」。キックとスネアの間に意図的にズレを作ることでアクの強いリズムを作り出しています。これがハマると気持ちいい。


一発でガツンとくるようなフレーズ/曲は無いけど、独特のグルーヴがジワジワと身体に染みこんできます。

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ダブステップ風ベースにソリッドなシンセ。生音のピアノが良いアクセントになってる。粘り着くように絡みつくグルーブが発せられた不思議な曲。アヴァンギャルドにギラギラしてる。デジタルなクラブミュージックよりアンダーグラウンドなロックにありそうな空気。面白い!。


③レゲェのリズムにダブステップ要素を。南アジア的な怪しさがあります。


④これもレゲェ要素が若干。廻るベースに細かく刻まれるハイハット。スペーシーなシンセが鳴っててカオス。けど不思議とクール。クラップ音が好き。


⑥暗黒面に足を踏み入れたダークなトラック。禍々しいパッドにノイズのような。そして物哀しいピアノのメロ。悪いナニカが侵食していく感覚。この音に押しつぶされる気分は快感!

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ダブステップの影響を受けているけど、既存スタイルのモロなコピーにはなっていない。ダブステップ meets Tha blue herb的な日本人の美意識が含まれている気がします。
Indolenceの静的な音を期待して聴くと拍子抜けするかも。大きくサウンド、狙いが変わってる。
けど内容的には悪くない。まぁ、一曲キラーチューンが欲しいところではありますが。


現在Indolenceの活動は止まっており、ネットレーベル主体の活動になっているので今後同人CDで活動の場はあんまりないのかも。この手のサウンドに人はネットレーベルに移りやすい気がするなぁ。


ちょっぴり寂しい。