ABYSMAL REIGNER / YAMAGEN'S DEVILELIET

前作・『DEATH CHARGE』で超ハイクオリティなフルボーカル・メロデスを展開し、何人ものリスナーのド肝を抜いたYAMAGENさんのボーカルモノ2枚目。

基本は前作と同じく、デス声とクリーンボーカルを使い分けたモダンなメロデス。しいて言うならメロコア/エモ色が強くなっているか？メタルのアクが弱まって、ストレートに突っ走る曲が増えました。
メタルから発生した典型的なメロデスでなく、エモの情緒感、メロコアの疾走感や聴きやすさが前に出ているのがYamagenさんの曲のカッコイイところ。自分好み（おそらくYAMAGENさん好みでもある）要素がうまく混ざってる。

（主にサビの）メロディは前作から格段にレベルアップしてて、一気に垢抜けた日本人好みのキャッチーネスが備わるようになりました。この進化は個人的に大歓迎。『One Hot Minute』で一気にメロディが向上したレッチリを思い出します。やっぱ耳にスッとはいってくるメロディが大好きですー。

ただ、どうしても聴いた瞬間の衝撃という意味では前作に負けるか？
高品質でより洗練されてきているのがけど決定的な一打に欠ける。言うならエリアルレイブが気持ちよく決まってるけど、最後の叩きつけが出ないみたいな。

ってのも、前作からの期待値が大きすぎたってのがあるかもしれません。メロデス、モダン・ヘヴィネスが好きなら何も言わずに聴くが吉！

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②ワイルドに激情をまき散らしながら突き進むAパートからスッとメロディアスなサビになる切り替えがたまらない。この洗練されたサビメロは全作には無かった魅力です。最初はサビばかりに耳が行くけど、なんども聴いてるとブリッジがえらくドラマチックに展開してて聴くたびに発見がある佳曲。文句無しにかっこいいです。あと曲名がDisarmonia Mundiの「Resurrection Code」と一文字違い。やっぱり好きなんだなぁ。

③テイストが他の曲と一書なのでパッと聴くと気づかないけど、さりげなく全編クリーンボーカルの曲。ずっしりと腰を据えてリフを刻むミドルテンポのメロデス。トランス系のシンセが味付け程度に入っててちょっぴりスペーシーなのがIDOLATORあたりのブラステっぽい。アグレッシブ感はまったく落ちてません。

④インスト曲。微トリッキーなリフを刻むメロデス。一瞬の「溜め」にあたる2:08のフレーズが好き。インストでもボーカル曲に聴き劣りすることはまったくない……ってのはどれだけメロディアスになってもYAMAGENさんの核は、ガシガシ刻まれるリフワークにあるということかな？

⑤えくすとりーむ☆どーじん提供曲。この曲はイントロのギターに限ります。メロデス好きなら興奮せずにはいられない！

⑥かなり疾走感のある曲でともすればエモ/メロコアっぽい曲と言ってもいいかもしれない。「The soul violator〜♪」のサビがめちゃくちゃキャッチーでたまらんです！突き抜けたノリながら、シャウト、ポップメロディ、ダンスビート、テンポダウンを自然に混ぜ繰り合わせた良曲。今作で一番好きな曲です。このサビはハマる。
あれほど突き抜けてはいないものの前作の「DUBIx2 School Days」の立ち位置になるのはこの曲かも。

⑨ボートラ。BLINK 182あたりもボートラで入れてきそうな、エレキ弾き語りのおちゃらけソング。でもさりげなく良メロディ。

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Disarmonia Mundi直系のメロディアスなモダン・メロデス。
かなり変態なリフとか弾いてるのにすんなりと聴けるのが一番の魅力。いや、単純に「カッコイイ」の一言に尽きます。良盤！