soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2015/12/10 ZAZENBOYS @ 梅田クアトロ

毎年恒例、年末のZAZEN~。


がっつり二時間。純ロックに戻っていく方向性がCONPASSの時よりさらに進んでるかな?
ひとつひとつの音が固い存在感を残したまま細くなってAORのようにも感じたり。


いまのサウンドだと「破裂音の朝」や「はーとぶれーく」がしっくりきます。逆に「HONNOJI」や「Himits Girl Top Secret」は”ん?”って思うとこも。ZAZEN4の頃からだいぶ変わってるなぁ。


セトリは初期から最新作までまんべんなくでボリューミー。
多くの曲がアレンジや音作りに変化があって、いままでは複雑に複雑になってたのに対して、今日のは全体的にシンプルに/やさしいアレンジになってた。「Weekend」のノイズ風ギターも荒々しいより心地良いと感じたり。


ヒリついた緊張感はだいぶ身を潜めてる。いまのスッキリした音像は人によってはヤマが無いように感じるかもしれません。でも要素をしっかり汲み取ればいつまでも聴いてられるようなライブしてる。なんとなくBeachboysの『Pet Sounds』を思わせる感覚ありました。


ドープな方面を引き受けてたのが「暗黒屋」。初期ver.よりさらに音を差し引いたアレンジがカッコよかった。でもピリピリ感はやっぱり抑えめ。
ハートフルなのは「はーとぶれーく」。最後の3人のシンクロ左右ステップにほっこりしてちょい泣きそうになった。音楽っていいなー。


「WEEKEND」が始まる前、横向いたカシオメンが身体の向きそのままで顔だけ客席向けてニヤッとしたのがめっさカッコよくて惚れた。そのあとのギターソロは珍しくミスが多くて焦ってたっぽい;


「ColdBeat」のバカテク曲芸はまた新バージョンになってました。ビシっと決めるんじゃなくてあえてフワつかせてライブ全体の空気に馴染ませていた気がする。今日のZAZENはほんとに優しいZAZENだったなー。


「Chie chan」で”あ、今のZAZENはこういう方向性か”って把握できた。いまBillboard Liveでライブ、ってなったらめっちゃ納得。次にHomecomingsあたりと対バンになっても”なるほど”って納得しそう。


今のZAZENは4thが出た時代からだいぶ経ち、良くも悪くも小慣れて緊張感無くなってきた。そこから新しい刺激をプラスするのでなく緊張感の無さを極限まで突き詰めようとしてる気がしました。今後どうなるか……あいかわらず目が離せないバンドですわ~。


向井秀徳が最初に「オオサカ・ウメダ・シティ~!」って言ってて「梅田市は無いっすよー」とツッコみたくなったり;
本人も気付いたのか一回目以降は言ってなかったな。