soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/07/15 和田晋侍×大野雅彦×Matt Mottel、中田粥×米子匡司、金属太古×Sandersonia  @ 難波ベアーズ

変わった楽器。変わったアプローチ。変わった組み合わせ。
30分ほどのセッション×3。どれも個性的で面白かった!


金属太古×Sandersonia

f:id:soundwing:20180328005350j:plain


金属太古(メタルパーカッション)+Sandersonia (ヴァイオリン)。
ドローンな轟音セッションでした。
女性ヴァイオリニストが生音ならではのドローンを鳴らし、メタルパーカッションはサスペンデッド・シンバル的な使い方をしていました。。後半は相当な爆音に。


不穏でほんのり日本の土着宗教も感じるドローンにSIRENを連想してました。時折入る金属太古さんの喋るような声はノイズ化していて屍人を連想。(この頃SIRENのプレイ動画を見るのにハマってました;)


前半は静のドローンかと思ったけどメタルパーカッションの音量がどんどん大きくなってベアーズが音の塊で充満してた。鉄板を蹴って出してたガッシャーーン!ってな金属的な音が気持ちよかった。


音が収束していって最後にヴァイオリンがちょこっとだけアルペジオ。満を期して奏でたヴァイオリンの音が凛とした音で素敵でした。


中田粥 × 米子匡司

f:id:soundwing:20180328005405j:plain


中田粥 × 米子匡司のエレクトロニクス・デュオ。照明を落としたフロアでライブ。
中田さんはマザーボード(?)をオブジェのように組み立ててる。時折”ブツッ!ズーーー!”っと静かな……ホント静かなノイズが流してました。


米子さんは光と連動する音装置を主に使用。数本のペンライトを床に置いたり移動させたり。それに合わせて床の装置達が音を立てる。リールが時計のようにカチカチなったり、火花みたいなバチバチ音が鳴る機器とか。規則的な音が光の視覚情報と一緒に脳に入ってくるのは面白い! 


光連動だけじゃなくモーターで動く謎の物体(小型ファン?)もいっぱい。缶に入れたり、ボウルに入れたり、フィルムケースに入れたり(暗い床をフィルムケースがひとりで動いてる絵は非現実的) 


ふたりが実験/工作をするように音に微弱な変化を与えていくのが心地よかったです。ずっと聴いてられた。ノイズは大音量じゃなくても気持ちいいんだなぁ。
聴覚も視覚も非日常で、集中するけどリラックスできるめっちゃ面白いセッションでした!


終演後、中田さんの積み上げたシンセを興味深そうに笑顔で見てた大野さんも印象的でした。出演者が興味持って他のライブを見てるのは好き。


和田晋侍×大野雅彦×Matt Mottel

f:id:soundwing:20180328005433j:plain


和田晋侍(ドラム)×大野雅彦(変形ギター?)×Matt Mottel(ショルキー)。


大野さんはSolmaniaでの巨大改造ギターでなく、小さな変形ギターを使ってました。イレギュラーな形であるのは変わりはない&ノイズな音もエグい!大野さんはほぼノイズな演奏。


和田さんがパワフルなドラム。ロックやジャズのテイストは少なめ。拍子にとらわれないトリッキーなフレーズをすごい勢いで叩いてました。


MattMottelがメロディ&ベースライン。デカい音だけどときおり腰が動くファンキーなフレーズも。


大音量&普通じゃないリズム…なんだけどMattMottelのファンキーな部分が下地にあって意外とノレるセッション。
現に終盤に大野さんはギターノイズをルーパーにまかせて踊ってるだけの場面も;SOLMANIAじゃわからんけどこんな人だったんかー。


そんな大野さん、やはりエフェクタ使った音弄り/ループが素晴らしかったです。あと踊ったあとに披露したSolmania的なループがエゲつなくカッコよくて痺れた。バンド形態にスマートにアレを入れるとはー。


パワフルかつ確かなテクニックを持ってる3人の爆走セッション。テンションが揃って畳み掛ける場面の破壊力は相当なモンでした。いやー、面白かった!