soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/10/17 Nik Turner ex-Hawkwind's New Space Ritual、非常階段 @ CONPASS

元ホークウィンドのニック・ターナーのライブ!歓迎する日本のバンドは非常階段!

CONPASSに入ると……まずい20人も客がいない……。この人数の非常階段はキビシイぞー。

非常階段

客がステージに押し寄せる雰囲気でもなかったので音に集中できた非常階段でした。
JOJOさんの煽りも一切無し。
本体が黙々とノイズをかましてるなか、ゲストの中屋さんだけが嬉々とした表情で帽子やサングラスを吹き飛ばしながら身体を振り回しておりました;


岡さんのドラムはホンマすごいなぁ。ノイズと同じ持続力でバスドラがドコドコ鳴ってた。一瞬とはいえこの人がカミンさんのバックで叩いてたのが信じられないです。


アジテーションがなかったのでダイナミックに衝動をかき乱す感覚は薄め。
でもジワジワと身体の奥でグツグツが煮えてくる演奏でありました。あれだけじっくり非常階段を見れる機会もレアだったかも。



Nik Turner ex-Hawkwind's New Space Ritual

めっちゃ良かった!
ニック・ターナーのサイコ映画から飛び出してきたような顔つきとオーラ。あんな人ふたりと居ない!


ドラム+ベース+ギターにサックス(ニック)のシンプルなバンド構成。バックトラック同期はゼロ。隔曲ぐらいで女性ダンサーがお色直しして登場するエンタメ要素も。
コズミックな音の洪水を想像してたけどシュッとスマートな反復ロックサウンドでした。たまにファンクなノリもありで楽しい雰囲気♪


バンドメンバーが若くて爽やか!Gleeとかビバリーヒルズみたいなアメリカの青春ドラマから飛び出してきたような青年たちで驚き。
それに対してニック・ターナーの怪しいことよ!常人とは違うオーラに一目見てヤラれましたー。爽やかと非凡のコラボ。そこにダンサーが乱入して踊りまくる。なんだこの世界観;


バンドの演奏はかなり上手い。
特にギターは正確なリフとソロで全体を引っ張ってました。ベースは最初(レミーとかけ離れた見た目もあり)頼りないかなと思ったもののタイトに細かいオカズフレーズを入れてきてライブが進むにつれハマってきた!


ダンサーはいろんな衣装が見てて面白かったです。グローバル・ファッションショーみたいな幅広い衣装だったけど全部似合ってたなぁ。
とくに日本を担う着物+和傘はうっとりする美しさでした。そのあとにジュディ・オングみたいな袖で登場してちょっと笑っちゃったけど;
ダンサーはたまにコーラスも担当。マイクがハウると”やっちゃった”みたいな顔するのがかわいかったです。


で、ニック・ターナー本人は……声もサックス(&フルート)も音が小さくて衰えを感じるトコはどうしてもありました(PAもよくなかったかも)
とはいえプログレなユニゾンプレイもビシっとキメるし、なんといったって佇まいの圧倒的なカッコよさにシビれました!レジェンド感ありまくり!
ギターがソロをかましてるのをニタァ~ってな笑顔のニックが見てるのがよかったなぁ。孫と祖父ぐらいの年齢差あるのでは?


ニックは基本的にずっとセンターでサックスを吹いてたけど1曲だけ大きく左右に動いて吹く場面があって、動き出したときは”ゴジラが動いた!”的な興奮がありました(笑)


最後はダンサーが”LEMMY”と書かれた羽状の看板を掲げながらレミー在籍時のHawkwindの名曲「SilverMachine」を演奏。
ニックが前方の客ひとりひとりにマイクを向けて歌わせてました。その表情が楽しそうなこと。
JOJOさん美川さん中屋さんおステージに上がって一つのマイクにみんなで"シルバーマシーン!"を歌ってハッピーに終了。
映画『極悪レミー』ではHawkindのメンバーがレミーに色々と言ってたけど……やっぱレミーはホークウィンドの一部分だったんだなぁ。笑顔で泣いた!



想像してたよりだいぶハッピーなライブでした。75歳で休憩無しの2時間半を演奏するのがスゴい!


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