soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/11/16 戸川純 @ 梅田AKASO

見るからに闇を抱えてるお客さんが多い戸川純のワンマン(笑)


前に見たwith VampilliaVampilliaってバンドの色がだいぶ出てたけど、本日はヤプーズメンバーも含めてのベテラン達がサポートしてて昔の戸川純の世界に近かったんだと思います。ちょいニューウェイブ/ボディ・ミュージックなど”当時”を感じさせる音の感触も。


石塚”BERA”伯広さんのギターはスゴかった。シャープなカッティングもやるし、ウネりのある実験的な音作りも出来るし、感情をダイレクトに揺さぶってくるクリアサウンドでのメロディも弾く。素晴らしかったです。


戸川さんは歌い方がめっっっちゃくちゃ癖がある、たぶん昔よりさらに癖が強くなってる……;発声的に歌詞が聞き取りにくいとこもある。けどグッと響くトコロがある。センスの塊のような人です。すごい。


MCは基本ぶっ飛んでて、ライブ中に「このセットリストはおかしいよ~!雰囲気変わりすぎだよ~」って言い出したり;
あまりに言うもんだからメンバーがセトリ合ってるか確認しに来てたのが面白かった(笑)
でもそれだけ”音楽”を真剣に考えてるんだな、って印象を受ける部分がいくつもありました。


2部制。
第1部はシック(と本人は言っておりました)なオトナムードの曲が多め。Vampilliaとの「赤い戦車」もやっておりました。この曲めっちゃいいよなぁ。メロディが感動的。


第2部は「眼球綺譚」でスタートして有名曲を次々と。「蛹化の女(オリジナルver.)」「バージンブルース」「諦念プシガンガ」「好き好き大好き」。
「バージンブルース」の熱唱は痺れた。まさにブルース!



アンコールはバンドメンバーでノリノリのセッションからの「パンク蛹化の女」!オリジナルverをもう歌ったから聴けるとは思わなんだ!
普段は座って歌ってる戸川さんが立ち上がり、ステージを歩き回って、座り込んで、叫びまくる。パワーに溢れてて感動的ですらありました。見れてよかったー。


戸川純、やっぱすごい人。
ギターがソロを弾いてる姿を横目でジッと観る仕草は昔の映像に映ってる戸川純そのもの。
身体の心の奥まで見ていそうな、人間の嘘なんて簡単に見破りそうな眼力の強さにゾクッとしました。