soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/11/24 Shiggy Jr @ BIGCAT

f:id:soundwing:20161124182721j:plain


Shiggy Jrのアルバム・レコ初。
『ALL ABOUT POP』というアルバム名が表すとおりにポップスに振り切れたステージングだった。既存ポップスのパロディと言っていいくらいに。
それゆえブラックなグルーヴが失われてて、それがショックで前半はまったく気分が乗らなかったのが正直なところ。


けども……趣向を変えたフォーメーションになった中盤あたりからポップスの良さがブワブワ~っと溢れてきて良い→最高→超最高!と。最終的に自分の固まってたロック意識をポップスがぶっ壊しました!



BIGCATのハコゆえなのか、低音が弱かったりボーカルが浮いてり音響がグルーヴ失われてた原因か。
もっと気になったのがステージデザイン&照明。ライブ中のギミックとかポップスのアレをやりたいのはわかる。でもそのバックの背景が妙に無機質で、照明も動きが少なく地味で。なんだかバンドのポップスもハリボテのように見えてしまいました。照明って重要なんだな。
後半は照明気にならなかったな。バンドのパワーが照明問題を凌駕してた。
ってかなんであのバックドロップにしたんだろ?アレなら無い方がまだきらびやかだった気も。


セトリは当然アルバムから中心。
アルバムの冒頭3曲からスタート。お客さんのノリが無くてうーん。こんなバンドだっけ?前の藤井隆の時がミラクルだった?
ライブ全体ではブラック・ミュージックなノリ→しっとり→激しく→ラストスパートとわかりやすい構成でした。


「Dynamaite」で楽器隊バトル。完璧じゃない良さ。盛り上げオーラを知ってる。途中で「Listen to the music」のフレーズを弾きあったりして仲良さそう。
「Ghost Party」では電光サングラスを装備。
「手紙」をしっとり歌い上げる池田さん。やっぱやりたいのはポップスなんだなぁ。
「スタート」はメッセージ・ソング。グサッとくる。
「Beautiful Life」は最高のポジティブソング。そして「Listen to the music」をノンストップで!この流れは良かった。
アンコールに「サタデーナイト」。キーボードソロを片手でやるのわかってるー。


アンコールのMCでBIGCATって大きいハコでワンマンが出来た嬉しさで池田さんとベースの人が泣いてました。池田さんが泣くのはまだなんとなくわかるけどベースの人も泣いてるのにグッときた。男泣きヤバい!
少ない客のなか頑張って。少しづつ人気が出てきて。大きい会場になって感極まって泣く、っていう人間らしいのがまたポップスだなぁと。何度かもらい泣きしそうになりました。


前のShiggy Jrのライブのときも同じこと書いたけど、ポップスって色んな曲調があって色んな場面に寄り添ってくれるモノだよなぁと。
寄り添う対象がバンドそのものになってる「スタート」はホントに素晴らしいポップスだと。忘れてたポップス感覚が身体の底から湧き出てきた!


最近のバンドは演奏もとにかくクオリティが高くて。ceroなんてガチだしAwesome City Clubも隙ないし。
でもShiggy Jrは完璧じゃないとこがある。ちょっと細いというか。でもそんな音でやるポップス”だからこそ”とてつもなく輝いてる時がある!今日の「Dynamaite」でのバトルなんてまさにー。


曲中のちょっとした仕草が”あ、あのポップスバンドのオマージュかな”ってのがあったり、登場の仕方も別れの挨拶もロックってよりポップ。
徹底してポップスをやりきろうとしてるのが面白かった。今後はそのままなのかまた方向変えるのかも楽しみなトコや