soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2017/12/17 Polaris @ 梅田シャングリラ

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PolarisのニューEPワンマン。めっちゃよかったぞ〜!2017年ベスト級!!


オオヤさんの声はやっぱスゴい。
ギターはルーパーもちょこちょこ使いながら奇麗な音を出してました。あとダイアン西澤とnabowaバイオリンに顔が似てるなぁ、と(笑)
譲さんのベースはやはりエゲつない;音量はそこまでだったけどグオングオン波打ってました。


新しくドラムを叩いてる川上さん(nabowa)のシャープかつ優しさのあるドラムはpolarisによく合ってました。違和感ゼロ!さらにドラムだけでなくシンセやMPCも操作しててWONDER HEADZでもみせる多才さもあり。




前半はシリアスに優しく新曲を中心に進めていく。
中盤にMCタイム。譲さんが喋りだしてからえらく緩い空気になった(笑)
川上さんに超厳しい譲さんが面白すぎます。マイクの位置を指摘されたりしてるらしい。”ドラムのマイクは出す人がいるもんだろう”と返しようのないフリをされたり;


新譜からは「とどく」がめちゃくちゃ良かったです。
メロディはいつものPolarisって感じだけど……なんだあのベースは〜。普通に考えれば異質、でもがっちり馴染んでるモノスゴいベースライン。譲さんの真骨頂だなぁ。


「naked」はほぼオオヤさんのソロ演奏でだいぶ長めにアレンジされてました。 
「namioto」のモードがいまのPolarisを表わしてるかもしれません。ラテン/サンバのリズム+スカの裏打ちギター。
「cyan」では川上さんがMPCで打ち込みビートを叩く。このデジタル感も新境地ですな。挑戦してるベテランはいいわー。


音源では「namioto」が軽快なリズムにトリッキーなベース合わせてて変態だなぁと思ったけど、ライブでは「とどく」のベースラインがホントすごい。この曲は意外とライブで化ける。




新曲が一通り終わってから過去の代表曲コーナー。
譲さんがえらくおちゃらけはじめて「流星」の難しいクラップを客に要求。オオヤさんから”それは難しくない;”のツッコミ。そのあとコーラスと一緒にクラップするパートで本人が出来ないというオチ(笑)
そしてラストのサビでようやく入ってくるベースパート。こんときのグワッとくる気持ちよさは凄かったです。
ここらへんから”シアワセ”と”気持ちよさ”がスゴいことになってった。


「流星」→「深呼吸」→「檸檬」の流れはヤバかった……。13年のタイコから何度かPolaris見てるけどはじめて「檸檬」やってくれた〜。
「深呼吸」はピアノ無し。ちょいスカのリズムで、それでいて元ver.の優しさを損なわないアレンジ。最高。
檸檬」もストリングス無し。サンバのリズムで楽しい感じ。メロディがホントいいなぁ。中盤に川上さんのサンバソロタイムがあり。先輩ふたりがめっちゃ見てプレッシャー与えてる(笑)


「深呼吸」「檸檬」は「namioto」に近いスカ/レゲェ系のアレンジになってた。イントロでわかんないくらいの大幅なアレンジ。それが楽しげないまのPolarisにマッチしてて素敵でした。



眉唾モンだったのが本編ラストのフィッシュマンズの「season」のカバー。
音源より深化がスゴい。気迫の演奏と歌でフィッシュマンズファンにも文句言わせないであろう熱演。
ダブ処理が効きまくっててオウガのロープ状態でした。スゴいモンみたわー。
譲さんがニコやかに気持ちよさそう弾いてたのにウルっとしました。


アンコールではまさかのohanaの「オハナレゲエ」。楽しい~。
そして大ラスに「光と影」。これがまためっさドープで。ダブ処理でドカンドカン鳴ってて。めっちゃ気持ちよかった~。音と一緒に光の世界に溶けちゃうかと思いました。やー、めっちゃ良いライブでありました!




いままで見たpolarisで一番良かったかもしれない。優しさと楽しさと寂しさ。
「深呼吸」を聴きながら、polaris目当てではじめてのタイコではじめてキャンプしてそれがフジロックに繋がって……って自分の音楽人生がリフレイン。グッときました。


レーベルが京都のbud musicに移ったのが原因かはわからないけど、nabowaやjizueに通じる”マジだけど緩い”雰囲気がいまのpolarisにあります。
前のbangalowの時もそうだった。個人的には今の空気好き!柏原さんのめんどくさい先輩っぷりが最高(笑)




「Season」をやってるときは本当にクルものがありました。
譲さんは元フィッシュマンズ。いまは気持ちよさそうに「Season」のベースをPolarisで弾いてる。
川上さんは大先輩と一緒に影響を受けてないであろうフィッシュマンズの曲を叩いてる。
そしてオオヤさんはフィッシュマンズの二番煎じだとか色々と言われたと思う。それでもしっかりとした顔持ちで、いまこの曲を歌ってる。
3人はスゴい想いでこの曲を演奏してるのだと思う。その想いが音に反映されていて感動的でした。