soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2018/04/07 RETURN(Ryoji Ikeda、RADIQ a.k.a. Yoshihiro HANNO、D.A.N.、yahyel、AOKI takamasa、Sunahara Yoshinori、Yuri Urano a.k.a. Yullippe) @ なんばHatch

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なんばhatchで開催されるイベント・RETURN。
D.A.N、砂原良徳池田亮司。このメンツがhatchで見れるのは嬉しいなー。


yahyel

DATSは見たことあるけどyahyelは初見。
スケールがデカイなぁ。若手とは思えない!


音の本格っぷりがすごい。なんばHatchサイズのハコ以外であの音が鳴ってるのが考えられれないってレベルです。
DATSよりビートミュージック寄りな音。
でもライブのアクションは相変わらず激しめなのね;ボーカルのノリ方がThe DRUMSのジョナサンレベルだった;


メロディも音もJames Blakeに大きく劣ってるとは思わない……けど個人的にはどうもガツン!と来なかったのは歌が大きいのかも。技術というより好みの声質って点で。
yahyelは声高め。James Blakeのあの渋く低い歌声の強みを知った気がする。
ただ最後の昇天する曲でのボーカルは響いたな。


個人的にはポスト・ダブステップなグルーヴがあんまり入ってこない……と思ったけど終盤のテクノなノリにやられました。ボーカルがフロアに降りて踊りまくってた〜。


砂原良徳

砂原良徳は転換中に2回登場。
基本がんがんに踊らせる4つ打ちハウステクノなDJ。ストイック!。
各25分づつぐらいと短かったけど、無条件で楽しかったですな。一番好きだったアクト。


ってか転換のたびにまりんが出てくるとかどんな豪華さだー!


D.A.N.

うてなさんいない3ピース編成。
いないのは今回だけでなく、今後はずっと3ピースで行くっぽい。このあとのツアーは3人で回ってました。


新曲中心で踊らせるより浸らせる曲多め。
一曲ハウス系の新曲もありました。
新曲のなかではNine Inch Nailsの綺麗系曲っぽい曲調で、ずっと裏声で歌ってる曲がよかったなー。


ベースがほぼギターみたいな音出してました。
お、ギターソロ?と思ったらベースが弾いてたって場面が何度か。
たぶん5弦ベースだと思うけどあんな音が出るのかー。

RADIQ aka 半野喜弘

DJ(半野さん)にサックスとギターのゲストを加えたトリオ・スタイル。

展開が少ないオサレ・ハウストラックにアドリブ演奏。
ムーディーだけどそこまでガツンとくるものはなかったかなぁ。
酔ってたから気持ちよく踊れはしたけど。

Yuri Urano

インダストリアルでダークな音のDJ。
半野さんのハウス調から池田さんのエクスペリメンタルなアクトへと良い感じに橋渡ししてくれました。
ダークかつノレるDJでよかったー。

Ryoji Ikeda

池田亮司さん、スゴすぎた……。




音はノイズ状態の電子音と振動音のようなキックのみ。音量はどデカイ。音に完全連動して白黒の映像が動く。それだけなのに圧巻の音世界でした。


純度100の電子ミュージック。感情が無になることがこんなに興奮するなんて。
爆音でhatchが崩れそうなくらいに床と空気が振動してた。
ライヴってか”体感”。音で身体が振動してました。


あの音を視覚情報(ドットとか)で表現すれば隙間だらけのはず。
短い音の集合体。でもそれが大爆音で鳴らされることで空間が音で充満する。ハーシュノイズ/ドローンと真逆であり、同時に近いモノがありました。
hatchサイズのハコで見れたのは幸運だなぁ。なかなかできない体験でした。


パターン化してたVJは、ライブを通して2回だけ大きく姿を変える。そのときの興奮たるや!!
デジタルの世界が崩壊/覚醒するようなカタルシス。ヤバかった!


SATURNでJames Blakeを見た時に”すげー!なんて世界観!”と思ったけど今回の池田亮司さんはそれに近い感覚を覚えました



大きなハコでテクノ、IDM、ビートミュージックが聴ける良いイベントでした。
ガチな音ハコが小さい場所しか残ってない大阪はこういうイベントに飢えてるのです!もっとやってほしいなー。