soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

AD:Nearly 130 / Diverse System

DIVERSEから久しぶり(6年ぶり!)のオリジナル作品。


「130BPM付近」がテーマ。
DIVERSEということでテクノ、トランス系統が集まっています。どちらかといえばトランス成分が強いかな。


ドラムンやハウス、複数要素のミクスチャーなど飛び道具的な曲はほとんど無しで直球勝負。広がりのあるシンセが展開される壮大なクラブサウンドが多いです。なんとなくRIGHT STUFFの空気に近い気がします。
ここ最近のDIVERSEはそんなノリなんで与作さんの好みがよく出ているということでしょうか。


どの曲もリズムががっしりしていて体が自然と動く。けど130BPMなんでノリノリというよりクールに体をバウンスさせるといった感じ。


偽名(?)が多く、曲数も9曲なのでパッと見、地味な印象ですが、個々の楽曲のレベルは高い。ただ個人的にはちょいトランス寄りすぎるところもあります。どっちかというとテクノや変化球が好きなもんで。


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①RIGHT STUFFさんによるトランス。プログレッシブとダッチの間を行くようなコスモ的ミドルテンポチューンです。オーケストレーションも取り入れたダイナミックな曲調で迫力がある。リズム&ベースがしっかりしているのでつい体をゆすってしまいます。エコーのかかった声ネタがイイ味出してる。


②ラテンなノリのトライバルテクノ。まさにフィーバーってな能天気アゲアゲサウンド。軽快なラップサンプリングの絡みもあり、むちゃくちゃテンションがアガる!何も考えずに踊れる良曲。今作で一番好きな曲です。


③atomicさんによるハードテクノ。お得意の攻撃的シンセとマッチョなリズムでガシガシとアゲていきます。良い意味でうるさい音。とにかく踊らせることを意識したようなアグレッシブな姿勢に惚れます。これもお気に入り。


⑥quaterさんによるトランス。汽笛のような高音のシンセが印象的。リズムがちょいトライバルで勇ましい。


⑧浮遊感のあるエピック/プログレッシブ系トランス。ゆったりしたシンセが音の空間を作り出していて心地よい。


⑨bさんによるどう聴いても60BPMぐらいしかないダークな歌モノアンビエント。bさんの神秘的な歌声が紡ぎ出す何語かわからないボーカルに、奥へ奥へと向かっていくシンセが合わさるとても深い一曲です。ダウナーなんだけどすごく気持ち良い。2:15のドカーンと音が広がる瞬間が最高。


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ずっしりしたビートと綺麗なシンセが織り成す近未来的なクラブサウンド。
ちょいコンパクトではありますが質は相当に高い。特に開始3曲の流れが素晴らしいです。
ただ超個性的な楽曲を求めている人には真面目すぎるかもしれないです。
各個人の個性はしっかり出ているんですがね〜。


そういや、DSO1,2,3のメンバーは今回一人も参加してないんですね。Diverse並びにBMSの世代交代をひしひしと感じます。