soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

秋人-AKIBITO- / P.o.l.c.

一本道ノベルゲーム。プレイ時間は1時間半ほど。
文字表示をノーウェイトに出来ないのがいじらしい。


浪人生の広訓は受験勉強での疲れを癒すため秋休みを決行した。
向う先は”1年中秋が続いている村”高千穂村。
広訓は村で3人の子供達に出会い、親睦を深めていく。


旅先で女2男1の子供と出会うスタートだから、女の子のききょうとしおんとの恋愛モノかなぁと思ったら、意外にもメインは男の子のはたき。
子供たちとの交友が描かれる前半はコレといって惹きつけられる点も無く退屈。
ギャグが私の好みからだいぶ外れていたのが一番の原因でしょう。
しかし、ある事実が明らかになる後半の展開は泣けた。
クールなききょう、ポンコツなしおん、悪ガキなひたきの3人が感情をそのままぶつける様に胸を打たれました。
ストーリーは特に目新しい点は無いけど、場面に合わせたBGM(素材使用)の使い方が絶妙で誇張抜きで目が濡れた。
これだけ効果的にBGMが使われてるのはなかなかお目にかかれない。
正直、話そっちのけでキャラのセリフとBGMの生み出す”空気”に泣かされた。
いや、ストーリーも悪くは無いんですが、ラストシーン以外は各描写の見せ方がそんなに上手くなかったかなぁと。


話全体で見ると冗長だったり急展開だったりと荒が目立つのですが、部分部分で光るものがある。
ある意味、力技での”泣き”。
少年少女の友情劇に弱い人はオススメです。
前半で投げるのはもったいない作品。