soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

fascination / haru*nya


麹町養蚕館のボーカリストで有名なharu*nyaさんのファーストオリジナル・ソロCD。新曲10+再収録4。


作曲者メンツは麹町養蚕館でタッグを組むparaokaさんに始まり、たまに相手サークルでも歌ってるすぺらんかーさんとminoshimaさん、そしてsampling mastersこと佐宗綾子細江慎治のお二人などすごい面々。
電波ソング、80'sなアイドルポップ、クラブサウンド寄りのハウス、麹町養蚕館流プログレなど色々やってますが基本は歌中心のポップサウンド。
参加メンバーのわりにはグッと来る曲は少なかったかなぁ。
なによりharu*nyaさんの歌声が麹町養蚕館の時に比べて不安定な気がします。
声質は文句無しなのに、曲が声/歌い方に合ってないのが多かった。
よくコンビを組んでいるparaokaさんとminoshimaさんの曲では魅力的なボーカルを聴かせてくれるんだけど。


①paraokaさんによる微プログレなロック・ポップス。Aメロからサビまで雪崩込むように疾走するのは快感。わずか2分半ながら完璧な出来。
④minoshimaさんによる「ほおずきみたいに紅い魂(東方)」の可愛らしいテクノポップスアレンジ。Alstroemeria Recordsの「HARMONY」より再収録。BPMがまったりしててほんわかした空気……のわりには結構ノレる不思議な曲です。
⑤sampling masters AYAこと佐宗綾子さんの80'sアイドルっぽいポップス。うーん、この人の歌モノは始めて聴いたけど正直微妙だなぁ。haru*nyaさんもかなり歌いにくそうです。声に合ってないような。
⑥ラウンジ、ドラムン、ポップスあたりが融合した曲。この曲もharu*nyaさんの声が不安定なんだけど、サビが妙に癖になる。一時期この曲の鼻歌率が高かった。
⑦R&Bっぽいポップス。サビのメロディがすごく良い。ベタベタな間奏も好き。paraokaさん曲を除けばこの曲が一番好きです。歌が鼻から声が出たみたいになってるのが残念。サビ裏のハモリは大好き。
⑧minoshimaさんによる「light colors」アレンジ。XL projectの「Claire」より再収録。やっぱ良いアレンジだ。
⑪すぺらんかーさんによる電波ソング。「Silly Walkerなりのヴォーカルナンバー。」に収録されていたツインボーカル曲のソロバージョン。電波ソングにしては歌い方が吹っ切れていない気が。
⑫minoshimaさんによるダークなエレクトロ・ハウス。ずっしりしたバックトラックにクールなharu*nyaさんの声が上手くマッチしててカッコイイ。息継ぎできる場所が少なそうなサビを見事歌いきっているのはさすが。
⑭ラストに再度paraokaさんの疾走プログレ。とびっきり爽やかなサビが最高!さらに裏打ちライドまで入ってきて悶絶ものです。ぶっちぎりで一番のお気に入り。今までの曲と比べてharu*nyaさんがすごく気持ち良さそうに歌ってる。現時点ではやっぱり麹町養蚕館がベストコンビだと認識させられます。


期待が大きすぎたのか、文句無しに最高というのはparaokaさんの曲①⑭だけだった。次点で⑥⑦⑫あたり。
麹町養蚕館のような新次元ポップスを期待すると肩透かしを食うかも。普通のポップスアルバムとして聴くとチラホラ光るところはあるんですが、どうも自分が期待してた内容とは違ったかなぁ。