soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

隣人は静かに魔法少女 / 交信局

ぶっ飛んだ設定のノベルゲーム。ギャグ……でいいのか?
プレイ時間は1時間ほど。


魔法少女メイプレード。その正体は30歳の男性。しかもヒキコモリ。
メイプレードは、今夜も隣の部屋に住む悪の女幹事ユーマと戦いを繰り広げる。
だが、メイプレードはユーマにトドメを刺すことは出来ない。メイプレード(=おっさん)はユーマに恋をしてしまっているのだから……。


上の設定の時点で頭が痛くなってきそうにバカ(ほめ言葉)ですが、後に明らかにされる設定はさらにやりたい放題。こんなのよく思いつくわ。
30歳というリアルな数字で爆笑した。主人公の立ち絵がまた良い味出してるんだ。ウインドウの影の関係でハゲに見えるのがまた……。
クライマックスでの自分の気持ちに正直になる主人公は清ささえ感じました。あれは笑いがこらえれなかった。


設定は完全にギャグなのに、地の文やキャラはほぼツッコミゼロ。
このツッコミたくなるストーリーでよく作者さんはツッコミを耐えたと思います。終盤はツッコミたくてたまらないのがありありと感じ取れた。
地の文がですます調(例:○○は○○だったのです、○○は○○しました)なのはあまり好きじゃないかなぁ。
それともこの口調じゃないとあのカオス空間は作れなかったのかなぁ。


ただ単にギャグものとしてだけでなく、普通に読ませてくれるストーリー……と言っていいのだろうかコレは。
まー、熱中して読ませてくれたのは確か。
体裁は大マジなストーリー。本質はギャグという感じです。


フリーダムすぎる迷作。
インパクトの大きさはかなりのモノです。
テンプレート的な物語はもう読みたくないという人に是非プレイして欲しい一作。
EDのボーカル曲もなかなか良い。
魔法少女モノでありながら魔法少女モノではないので、魔法少女モノに拒否反応を起こす人でもいけると思います。