2013/06/22 EDGE:崖っぷちツアー2013(山本精一+吉兼聡[from ZAZEN BOYS]+早川岳晴+藤掛正隆) @ ムジカジャポニカ

早川岳晴(Ba)と藤掛正隆(dr)が中心となり、毎回色んなミュージシャンを呼び込んで活動しているバンド。メンバーを入れ替えて過去に5枚なCDを出しており活動歴は長いそうです。
自分はこのバンドの存在は知らなかったんですが、今回のゲスト・ミュージシャンが山本精一吉兼聡a.k.a.カシオメン(ZAZENBOYS)ということで興味を持ってチケ購入。
カシオメン山本精一……接点がまったくなイメージの二人。どうなるんだ?


思ったほど客は多くなかったです。ムジカジャポニカの席が埋まるくらい。このメンバーならもっと集まるかと思った。
開場時間から少ししてメンバーが登場。カシオメンは短髪でメガネにイメチェン。え?誰?っ思うくらい変わってた。ちょっとのび太っぽい。腕は刺青だらけだけど。


おそらく半即興のセッション。
曲が全部決まってるわけじゃないだろうけど、基本のリフと大まかな展開は決まってるっぽい。藤掛さんは「あと二曲やります」など”曲”って表現を使ってました。


セッションは素晴らしいの一言!


まずリズム隊。
早川さんのぶっとい音のベースは「これ以上カッコいいベースプレイは無いだろう」ってくらいにカッコいい。普通より2倍くらい太い弦使ってるんじゃないかってぐらいに重量感のある音。
藤掛さんのドラムは手数を少なくして確実にリズムを刻んでくタイプ。しっかりとバンドを支えてる。このシーンは千住さん、山本達久さん、砂十島NANIさんなど手数の多いドラマーが多いんで新鮮でした。


山本さんはフルブーストで暴れまわるギター。音響派なギターは封印してひたすら歪んだギターをかます。速さや綺麗さよりとにかくパワーに重点を置いた演奏。時にヘビィロックみたな重みのあるリフが顔を出したりも。こんなのもできるのね。完全に好み直撃でした。
対するカシオメンはZAZENの『HIMITSU GIRL'S TOP SECRET』や『COLD BEAT』で聴ける単音のピロピロしたギター。ボディブローをかまして蹴散らしてく山本さんの間を縫って駆けてく。マンガでよくある大男とチビ男の連携戦法みたい。完全に対比になる2本のギターが素晴らしい組み合わせとなって耳を楽しませてくれました。ヤバい!


僕はJ・マルシス(Dinosaur Jr)のサイドプロジェクト・Heavy Blanket を連想しました。いやもっと攻撃的か。猪突猛進じゃなくてヘヴィネスなグルーヴを持つのがまた良い。




山本さんは楽しそうに弾いてました。どんどん気分がノッていくのがわかる。中盤には高まりすぎたためリミットラインを超えて暴走。
演奏中に隣に立ててあるスタンド式のスピーカーチラッと視線を向ける。この時の目がすでに危ない感じで「あ、”入るぞ”、コレ…」と思ったその直後にスピーカーにギターから突っ込む。客席の方に倒れこんできたので最前列の人が慌てて支えて暴走は止まったものの……いやー痺れた!曲が終わった後に山本さんが一言「ボアダムスが出てしまいました。犯罪集団ですかね。」と。


すごいリフとグルーヴの応酬。とにかくパワフルで衝撃波が発生しているようなセッション。
このメンバーに付いていってるカシオメンが意外だった。(某所の)ZAZENファンの間では「向井の操り人形で即興になると弱い」と言われてるけど、そんなことはまったくないというのが今回でわかりました。




激烈な本編が終わるとアンコール。戻ってきて楽器を準備してる山本さんが「BPM130ぐらいで行こう……」などとぼそぼそつぶやいてる。こういう時の山本さんはノッてます。
始まった瞬間に4人ともバラバラの拍子を重ねあう。4つの爆弾が降ってきたみたいな瞬間的な爆発力。あまりに複雑なセッションに思わず笑ってしまいました。藤掛さんが「おい、どうすんだよこれ」みたいな表情を向けても不敵な笑みで頑なに譲らない山本さん。しかし最後まで粘ってリフを勝ち取ったのはクールな表情で弾いてた早川さん。実はこの人が一番頑固なのでは……?全員で早川さんのリフに合わせにいって本編と変わらずの強烈な演奏を聴かせてくれました。




Wアンコールもあり。
山本さんとカシオメン初顔合わせ*1ということでギターデュオでスタート。うーん、カシオメンがうまく絡めず、藤掛さんがすぐにヘルプすることになったかな。即興プレイヤーとしてのカシオメンはまだまだ成長段階なところもあるのかも。
気持ち大人しめの演奏で山本さんはもっと爆発したがってそうにも見えました。あとステージ中央に立ってたマイクをしきりに気にしてました。この日は使わなかったけど、先日のセッションではカシオメンが歌ったらしい(笑




いやー、素晴らしいセッションでした!期待値80ぐらいで行って160で帰ってきた感じ。
音の力強さもグルーブも完全に僕の大好きな方向でした。
山本さんのギターかっこよかったなぁ。いままで見た山本さんのギターの中で一番フルバースト感がありました。


今年のベストライブ候補


*1:あの壮絶な演奏を初顔合わせでやるとは……おそろしい