soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/04/20 springup 2012 (Clark、Mount Kimbie、オオルタイチ) @ 鰻谷CONPASS

旧・SUNSUIことCONPASのライブに初参加。


あの特徴的な建物構造がそう簡単に変わるはずもなくほぼSUNSUIそのまま。
ただSUNSUIの象徴だったウォールペイントは無くなってるし、ドリンクバーのメニューもフード類が無しとスッキリしてました。
ここからどう変わっていくか楽しみです。


客は八割入りぐらい。フロアは一杯だけどラウンジに出たらゆったりできるぐらい。
自分は一発目のKURANAKAさんが終わってオオルタイチにバトンチェンジした頃に到着しました。

オオルタイチ

フロアに入るとこれからのライブの幕開けになるダブステップ気味のトラックがかかってる。うお、強烈なベースが建物を揺らしまくってる!天井の機材がギシギシ鳴ってるレベルでのド低音でした。いきなり強烈な音に包み込まれたもんで開始からテンションがうなぎ登りでした


オオルタイチ節、としか言い用のない捉えどころのないトラックに超音波ボーカル。サブステージの低い天井に手をつきながら飛び跳ねてるのが楽しそう。
早い段階でキラーチューンのひとつ『FUTURELINA』をかけて一気に盛り上がってました。


ダビーな曲が集中した中盤がダレがちだったけどクライマックスへ向けての幸福感、『VENUS』での締め。半端無い気持ちよさでした。
SUNSUIの空気が残っているようなライブで「この場所に帰ってきたんだなぁ」と幸せな気分になりました。


Mount Kimbie

James Brakeが一時期ボーカルとして在籍してたとかいうグループ。音もJBに近くいわゆるポスト・ダブステップ。ただJBほど歌モノではなくダブなサウンド構築で魅せるタイプ。
始まりはそれこそ現代音楽/アンビエントを思わせる静かで実験的な音。風の音のようなシンセに張りのない打楽器系音。でもメンバーは超パワフルに電子パーカッション叩いてるのが面白かった。


メンバー二人が場所を入れ替わり、ギター、シンセ、MPC、電子パーカス、ミニ生ドラム(シンバルだけ?)などで曲を構築していく。真っ白な霧がゆっくりと動いているようなじわじわと効いてくるタイプの音楽。
意識が持ってかれるほど惹きつけられた……ってのは無かったかな。
ただ、ずーっとクールにキメながら最後の最後でビリビリに身体が痺れるエレクトロ曲で締めるのはクソかっけーわ。最後にガツンと決めて大物の存在感をアピールしていきました。



CLARK

このイベントのキモ。WARPのCLARK!


PCを見る目がおかしい。神経質すぎる殺人犯的な目線。脳裏に浮かんだ文句は「見てください。キチ○イの顔です。」


前半こそSquarepusher的というか初期μ-Ziq的というか、まぁIBMの音。「CLARKならではってほどではないなぁ」と平常心で受け止めてました。
それが少しづつエゲつないリズムを刻みはじめる。テクノ的な率直なリズミカルというより沈み込むようなグルーヴでダブステップ……いやメタルコアのダウンパートみたい。


そのまま狂気が加速していき気付いたらBPMが高速に。ドラッギー極まりないフレーズが攻撃的に反復しまくる。サイケトランスから様式的な”トランス”を排除してアブないとこだけ抜き取ったようなCLARKでしかない音。紫色に光る電気ドリルをひたすら耳にねじ込まれるような危険さ。ナニコレヤバい!
客もどぎつい音に侵されはじめ興奮が高まっていく。最後はモッシュすら起こりそうなテンションに。
スクリーンに映されるVJのハサミが神妙な顔つきでツマミを弄るCLARKの服に映ってたのがまた良い感じに不穏だった。


どんどんアゲてアグレッシブになっていきチルなIBMに一切戻ることもなく、狂い切ったまま後処理も無しにステージから外れる。CLARKヤベェ!
アンコールではトライバルなアゲチューンをぶっ放してやはりアゲ切ったままはけていきました。


Sonarのキャッチコピーで”狂気”って単語がよく使われてるけど音源を聴く限りそこまで……と思ってたけど今は超納得。狂ってるわ!


なんたって最初から最後までフラッシュ炊きまくり。常時周りの動きがコマ送りで視覚的にも侵されていく。こんな常時フラッシュなライブは滅多にないです。



実はこのイベント、前日まで行くつもりは無かったんですが当日の予定がぽっかり空いてどこか遊びにいけるとこないかなー、と探した先にたどり着いたのがココでした。
CLARKで大満足。行って大当たりだった!