soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

AMT祭典 day3(ACID MOTHERS TEMPLE & SPACE PARANOID、秘部しびれ) @ 難波ベアーズ


サイケデリック・ロックの祭典、最終日は総本山のACID MOTHERS TEMPLEが登場。ブラック・サバスカバーがメインの”〜& SPACE PARANOID”での出演です。

秘部しびれ

ギター×2、ベース、ドラムの4ピースバンド。
ギターのふたりがインパクト大でした。


中央が立ち位置のギターは、クールな佇まいのバンドのなかで1人だけ浮いてるとも言える野性味あふれる風貌とギタープレイが強烈。がに股になり片足でペダルを踏みながらもうひとつの足で強引にエフェクタを弄るさまはギタープレイに対する執念すら感じます。
狂ってるレベルの暴れ具合でCiname Staffの辻さんをはじめて見たとき以来の衝撃でした。


もう1人のギターは長身/長髪でクールに演奏している……かとおもいきやギターソロに入ると顔を小刻みに震わしてエゲつないギタープレイを披露していました。もう一人のギターに比べて音がクリアでしっかり差別化されてます。


サウンド全体ではボーカルはあまり聞こえず、インプロ/インストが中心。サイケデリックのなかでも東洋、エスニックな面が強く出てて怪しい雰囲気がします。


一曲が長く、要所でしっかりとギターが暴れる。ベースは淡々と土台を支えてる。ドラムはスネアの音が高くて太鼓みたいで、これがまたエスニックな感じを増してます。


呪術的なエスニック感とロックが混ざり合ってのサイケ!
ギター2人が一緒に暴れだしたら”こりゃ手が付けられんぞ……”ってな爆発力を発揮してかなりカッコよかったです。




ACID MOTHERS TEMPLE & SPACE PARANOID

この"〜& SPACE PARANOID"の形態では初・大阪らしいです。サバスのカバーをする、という情報だけ聞いてました。


けっこう真っ当なサバス・カバーなんですが……この人達はアレンジというより存在がサイケなんでしょう。ドゥームのドロドロした部分が消し飛んでひたすらエネルギッシュな演奏でぶっ飛ばされました。


なんといっても川端さんのギターがすごい!雷鳥のように鳴きまくり。曲に電気が通っていくような、カッコイイてかそういうのとは別次元の”エネルギー”って概念があるが河端さんのギターにはあります。
ギターで空を突き刺すようなアクションもかっこいい。


東さんは(風貌込みで)仙人のような存在感。東さんにしか見えてない何かを掴みとるような手の動きも良いし、足の組み方とかもかっこいいのよね。曲によってはハーモニカも披露してました。


田畑さんはベース&ボーカル。オジーが憑依したミジーになってました。ファンキーなベースラインの時に足をくねらしたりとコメディな感じがオジーっぽいw
”Every one Clap your hand!”の反応があまりよくないのが悲しいw


岡野さんのドラムはものすごいの一言。フィルインに切れ味があって見てて気持ちいいです。最後の方の曲ではAndromelos2と同様に爆速でリズムを叩いてる場面がありました。モンスター級の叩きっぷり。ドラムソロもあってたんぷり岡野さんのドラムを堪能できました。



曲はやはり「War Pig」がアガりました。あのイントロは反則!
どの曲でもインプロしまくり。ブラック・サバスはもともとジャムっぽい演奏部分も多いので違和感はありませんでした。
言ってしまえば”ブラック・サバスをサイケカバー”を忠実に行った結果、この人たちの場合はすごい迫力になってしまってる、ということです。



AMT祭典もこれにて終了。がっつり轟音を聴いて身体が痺れつづけた三日間でした。楽しかった〜。