soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2014/10/24 HAUSCHKA @ ニューオーサカホテル心斎橋

プリペイドピアノを使ってテクノ/ミニマル寄りのポスト・クラシカルを奏でる人。ニューアルバムの出来が良かったのでぜひライブで見てみたいと思っていたところに来日が決まりました。即チケット購入!


場所はニューオーサカホテル心斎橋の洞窟風イベントスペース・Grotta dell' Amore。
洞窟の真ん中に蓋を開けられたピアノが一台。それを取り囲むようにイスが並べられてるのは神聖な儀式みたい。2年前にPARA関連で来たことがありますが、一度は体験してもらいたいスゴいシチュエーションの場所です。
開場前のBGMが弦楽器ミニマル風の「DENTAKU/クラフトワーク」ってのがまたー。みんなHAUSCHKAの手元がよく見える席を探ったり、プリペイドピアノの写真を撮ったりとウロウロしてました。



登場したHAUCHKAはなかなかの好青年。
ミニマルに(ピアノの)リズム追加してくのが面白い。「元々はヒップホップバンドにいた」とMCで言ってましたがそれもわかる。メロディや構成ではなくてひとつのビートを基準に曲を作っている感じがします。


ピアノ線が動くのに合わせて挟んである(プリペイドされてる)色んなモノが共鳴する。
「モノが当たるのは偶然性あり?すべて計算の上?」と悩むくらいに完成度が高い演奏でした。小さなタンバリンをピアノの中に置いてトリルを弾くことでまんまテクノなファンキー・ビートを刻みはじめたときは驚きました。
終盤はピアノに挟んでたモノをひとつひとつ取り外した(そして放り投げ……)あと、ガムテープを弦に全貼り。ピンと張った状態で鳴らされる音はさながら喉を締めて歌う感情的なボーカルみたい。エモい旋律を奏でてました。
プリペイドピアノをあそこまではっきり見たことは無かったので面白かった〜。


最後はプレーンな状態のピアノで一曲。こちらもテクノなリズムが導入されてました。プリペイドピアノ頼りじゃなくて純粋に曲がいいんだな、と。




踊ろうと思えば全然踊れるテクノみたいなピアノ曲プリペイドで発生する音がビート感を増してる。ピアノの高音がスネアに聴こえてくる。
ただ期待してたより「面白い!」って気持ちにはならなかったのが正直なロコロ。ワンマンで1時間ちょっとでボリュームに物足りなさを感じたり、最近アルバムの曲を思ったよりやらなかったってのもあります。
あと何故かジントニック一杯でえらく酔いが回ってしまって眠くなりながら聴いてたところも影響してるかも。睡眠不足は駄目だなー


洞窟の中、ピアノ一台でリズムからメロディまで創りだしてたHAUSCHKA。
「大満足!感動した!」とまではいかないけど面白いものが見れました。
バンドやノイズだけじゃなくてたまにはこういうの挟むと音楽ライフが豊かになります。


個人液には周りの客がどういうとこからHAUSCHKAに繋がったのかが気になるなぁ。テクノ方面からなのかクラシカルな方面からなのか。客の雰囲気をパッと見るかぎり3:7(テクノ:クラシカル)って感じがしました。