soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2015/07/03 奇妙礼太郎 @ 大阪能楽会館


能楽会館で奇妙礼太郎の弾き語り~。能楽会館入ったことないから楽しみにしてました!
入ってみるとガチの能舞台!歴史感じる会場で面白い〜!




ライブはめちゃくちゃよかったです!
能舞台の音響ってすごいなぁ。声が響きまくってたし、奇妙さんがウロウロと舞台を歩けば音も移動するのがよくわかる。会場が超繊細な音響装置として機能してる。


繊細な舞台ゆえ、奇妙さんてアホほど歌上手いしギターも上手いってのを改めて思い出させてくれたライブでした。
癖をわざと強調しまくったり、モノマネしたりフザケて楽しんでるの見ててこっちも楽しくなっちゃう。しかも歌のクオリティは高いまま。こりゃグッチ裕三のレベルだなぁ。


フリマで見つけた小2が書いた詩集に即興で歌をつけるコーナーというのがありました。
子供の純粋な詩と奇妙さんの才能が合わさってて素晴らしかった!
特にエビカニと牛は聴きながらホントに涙が溢れ出ました。(と言われてもわからないと思いますが;)
突然の涙腺決壊に自分でも驚いたー。周り見ると何人か同じように泣いてた人も。子供の感性ってすごいな。


しゃべりすぎて最後は大急ぎで曲やったりと「ライブは生物」な感じだったのも良かったなぁ。


奇妙さんの弾き語りワンマンは初だったけど奇妙さんの凄さを再認識させてくれました。
能楽会館って会場もまた最高だった!行ってよかったー


2015/07/01 TYONDAI BRAXTON @ CONPASS


元Battlesのタイヨンダイのソロ。新譜が出た直後のライブでした。


始まるまでのBGMがgoatですでにたまらん気分に。




けどもタイヨンダイは……うーん、正直なとこよくわからなかった;
ライブになるとCDよりダンサブルじゃ"なくなってた"のが意外。普通は逆だけども。綺麗系だったVJの影響もあるかな?
「Amlochley」ですらビートが強調されてる感じはしなかったです。


音の綺麗さや楽曲の強度はスゴかったけどライブでの+αがなかったかなー、と。
CDの病的なまで作りこんでる部分がライブでラフになっちゃったみたいなトコはあったかも。
繊細な音楽なので演出やフロアの様子で大きく変わってきそうではある。


Hive 1自体はめっちゃ良いアルバムだと思うんだけども……ライブは期待値高すぎたかな?ってのが正直な感想です。

2015/06/26 Acid Mothers Temple、The Silence @ CONPASS

Acid Mothers Temple~。


対バンは元Ghostの人たちを中心にしたThe Silenceというバンドでこちらも楽しみにしてました。
と言いながら、実はGhostはほとんど知らなかったりするんですが……;
スゴいってのはちょこちょこ聴いとりますけども

The Silence

歌中心でちょこちょこサイケ。クラシック・ロックな感触もあり。サイケなパワーで押す場面は少ないけど、数少ないガチになったときはヤバい。グワーッとサイケの波が襲ってくる!


長身のギターとベースの並びがカッコよすぎました!
二人ともステージの上で手挙げたら天井つくんじゃなかろうか?
全員の佇まいがごく自然に昔のサイケでカッコよかったです。文化に憧れて/影響受けてロン毛じゃなくて文化そのものみたいな。


ACID MOTHERS TEMPLE

ドラムが岡さんからNANIさんに変わってから初AMT。


津山さんがベースで参加し、田端さんがギターにまわる編成。
津山さんはお奉行様ボーカルやドラムスティック束ねて篳の物真似したりサイケ奉行な時間がけっこうありました;


前半はNANIさんのドラムはAMTには軽すぎるかなぁとも思ったけど、最後にやった四つ打ちダンサブルな曲はNANIさんならではなリズムが効いててよかった!こういうのはお手の物よねー。


クライマックスに近づくにつれシュゴーーっ!とサイケ上昇気流が発生してキモチエガッタ〜。
天井から河端さんのギターぶら下がった絵でフィニッシュ。ぶっとばされたー。


2015/06/24 坂口喜咲・インストア @ Tower Record 難波店

元HAPPY BIRTHDAYの坂口喜咲さんのインストア。女性客ばかりだろうかと不安でしたが男性客もそこそこいました。




いや~、結構高めの期待値でしたけどそれを越えてくる良さだった!
泣き出すんじゃないかってな感情的な歌はHAPPY BIRTHDAYの時と大きく変わらないけど、バンド時代はポップスフィルターを通してたのが、弾き語りになることでもっと生々しくてフォークに寄ったように感じました。


サウンドじゃなくて姿勢的なロックというか強気に表現するのを抑えない的なパフォーマンス。
結果、大森靖子に似たところもでてきたけど女性のヒステリックな部分を表現として昇華させるのは坂口喜咲の方がグワッとくる。また別感触です。


この歌詞を生で聴いたときは心臓の芯から震えました。

歌が歌えないなら 音を鳴らせばいいじゃない
歩けなくなったなら 踊ればいいじゃない
愛されないなら 愛せばいいじゃない
死にたくないなら 生きればいいじゃない
【心臓に愛をおくりたい / 坂口喜咲】


2015/06/22 スパッツカリマール。There is a fox、Jammy @ 難波ベアーズ

MDTの翌日、ちょい前から気になってたThere is a foxというアーティストを目的に山本店長のベアーズへ。

There is a fox

トラック+ギターボーカルのソロ。
完全に日本人離れした北欧ニカ/ポストロック調の曲と歌とギター。


ギターから出てくるひとつひとつの音が、温かみ持ちながら適度な緊張感持ってて心奪われた。
Asgeirをもっとニカ寄りにした感じ。たまにポストロックばりにデカい音出すとこも快感でしたー。


スパッツカリマール

一人でドラム叩きながらキーボードを弾いて歌も歌う独特のスタイル。ちょいNew Wave風味。
うーん、フレーズとか音作りとか好きなとこもあったけど、器用って感じよりモタつきがあってイッパイイッパイ感が出ちゃってたところも?

Jammy

ギターによる半ノイズな音楽。普通な感じのギターもちょこちょこ弾いたり

2015/06/21 MDT FESTIVAL 2015(ROVO、YOUR SONG IS GOOD、ハナレグミ with U-zhaan) @ 日比谷野外音楽堂

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宇宙の日!一年で一番好きな日!
雨の予報だったのでほぼフジロック装備。


東京駅に着!
丸ノ内線近くのコンビニでお酒買ってくのが毎年の恒例。


MDTの野音は入った瞬間にワクワクします。踊るぞ〜!!って気合が入る。
MDTのTシャツを買って楽しむモード全開へ~。

ハナレグミ with U-zhaan

天気は小雨がポロポロと。しっとりした空気のなか、全身がタブラに覆われたタブラマンが登場。なんだったんだろう?笑


ゆる~い空気のまま心休まる美しい歌声。タブラもリズミカルになりすぎることなく歌に寄り添ってる。
「家族の風景」「オアシス」と好きな曲をやってくれたし、なんたって「サヨナラColor」をやってくれた!ほんと素晴らしかった~。あえて明確に再現しないユザーンのあのフレーズがたまらんかった。


ノリノリではないけど高品質な歌で会場の音楽心を芯から暖めてくれました。


ちなみに前日のYATSUI FESで”明日天気になれ”を歌ったと知って大笑いしました。自分たちの出番だけガッツリ降ってたやんw


YOUR SONG IS GOOD

昔のワイワイ踊れるファンクロックな音楽性から大きく方向展開をしてMan Drive Tranceなバンドに変わったYSIG。
サウンドチェックから完全に空気を持ってってる!
これはヤバくなる!!


そしてライブは大盛り上がり。
自分たちがなんでMDTに呼ばれたか200%理解してのライブでした。
気付いたら始まってて、そのまま野音の空気を持ってって……ホントすごかった。


当時のYSIGだけ知ってる人は「なんでこのバンドが?」と思ってた人もいたでしょうが、曲と演奏で納得させてた。MDTとしてパーフェクトだった!



自分もここで踊るのスイッチ入りました。楽しくて仕方がないぞ〜。
「プガルー超特急」でスカダンスしたのが最高に楽しかったなー



ROVO

大ボス・ROVO
勝井さんが登場して一言。
"俺らの時に雨降ったことないから。大船に乗ったつもりで来てください"
カッコよすぎんだろ!




イヤっっっっっっハーーーーーー!!ーーー!!!と理性ぶっ飛んでる踊りまくりました。
昇天して音の波に漂って……もう楽しいって感情しかない!ずっと踊ってた~。
原田さんは今日も座ってたけど、ここぞって時にイスの上に立ってベースを高く掲げるのがロックスターっぽくてめっちゃカッコよかったです。


セトリは

SPICA
新曲1
新曲2
新曲3
NA-X
D.D.E

SUKHNA


新曲がやっぱりいいです。
”宇宙”より”母なる地球”の深部に連れてってくれる感じ。まったり高揚する大人なROVOです。


新曲のひとつ*1はやはり「REZO」の変化版に聴こえるなー。良い意味での既視感。ここ数年の出来事がフワッと蘇ってくる感覚があって胸がウルっとくる。大好きな曲です。


終盤、「NA-X」からの「DDE」はヤバいとしか言いようがない!最近の傾向的に「ROEM」あたりくるかなぁと思ってたので「DDE」でバキバキにきたのは意外でした。



演奏以外ではアンコール前に山本さんがパンクな煽り!ありゃアガらんはずがないわー。気付いたら前の方突っ込んでた〜。
終演後に不穏に煽ったことを謝罪したのは関西人らしい見事な流れでした(笑)
「変なこと言ってごめんなさい」も面白かったけど、そのあと「色々あるけどなんとかなりますよ」とかブツブツ呟いてたのが後になってジワジワきました。



今回は雨が気になるMDTになりましたが、ハナレグミU-zhaanのシンプルな音と一緒に聴こえてくる小雨の音が素敵だったし、ユアソンのブチかましにより晴れてったのも雨降らせないROVOのボス感も……。
天気も各者に完璧にマッチ。
スゴいバンドは天気まで味方につけちゃうけどこの日は”まさに”でした。

*1:*のちにXIに「LIEGE」として収録

2015/06/18 ikkubaru、Especia、tofubeats、okadada @ SUNHALL

インドネシアのikkubaruというバンドのライブへ。
知らないバンドなんですが海外バンドなのに山下達郎に影響を受けて直系のシティ・ポップをやってるってのに興味持ちました。


okadada

okadadaさんシティ感満載のDJ。キラキラしてる〜。
クラブ要素薄めでikkubaruに合わせたシティなポップスのDJ。空気作りな感じでした。

Especia

うーん、合わんかったかなぁ。もうちっとキャッチーなほうが好きかなー。


音源で聴くとアイドルなのに良質なシティポップス!ってので心地良さあったんだけども、ライブだと歌もダンスも曲を高めてる感じがせず……シティ・ポップス×アイドルのプラス面が見えて来なかったなぁてのが正直な感想です。

tofubeats

最近の曲から昔の代表曲まで。バンドライブのような歌ゴコロ × ビートはけっこうバキバキ。歌謡を入れながらポップスをぶち壊してもいる。
良いバランス。今日のベストアクト!


全編にわたって「Don't stop the Music」を小刻みに放り込んでたのが面白かった〜。"Don't stop the Music "ってフレーズはシンプルだけど音楽の場じゃ凄いチカラ持った言葉だよなぁ、てのに気付きました。


ikkubaru

シティポップど真ん中。ACCとか若手の最近のシティポップじゃなくて昔に一世を風靡したクラシックなシティポップ。
背の低いボーカルがめっちゃ良い声してたなー。ギターの音色もうっとり。


カバーの選曲が絶妙でケミブラの「Star Guiter」のシティ・ポップカバーは素晴らしかった!tofubeatsの「水星」を歌ったりも。


全体として超クオリティの高いシティポップではあるけどその先がなかったな、ってのはちょい感じた。
カバーも”コレをシティ・ポップに!?”って面白さはあるけど”ikkubaruならでは!”ってのは弱い?


そんななか本編最後にやった曲はサイケデリックなコーラスの要素が合わさってて面白いな、と。




アンコールではジュガーベイブの「DOWN TOWN」、オーラスにtofubeats、Okadada、especia呼び込んでSMAPの「HEY HEY おおきに毎度あり」をカバー。大阪仕様のアンコール?アガったわ~。
インドネシアのバンドとは思えない選曲w