soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

D11 / Diverse System

毎度お馴染みのDiverseによるビーマニアレンジ。2枚組みです。


いつものDiverseクオリティで安心して聴けます。
Dシリーズの中だとクールな雰囲気のD8が一番近いでしょうか。
しかし攻撃的な曲が(特にdisc1に)多かった8に比べて落ち着いてます。ノラせるより聴かせる感じ。ミキシングも柔らかい音です。
クラブ系のアレンジが多かったDiverseにしては珍しい。


■disc1:
こちらは原曲重視のアレンジサイド。
原曲がかなり残ってる曲があるので思い入れのある曲のアレンジは楽しめるかも知れません。
④「hype the core」のチップチューンアレンジ。ピコピコ音好きにはたまらん。
シロマルさんによる「feel it」アレンジ。原曲をそのまんまシロマル流テクノにした感じ。騒がしいドラムがカッコイイ。
⑦「sync」をメインに13曲を詰め込んだ奇抜なアレンジ。各曲の要素があまりに自然に溶け込みすぎて12曲入ってるとは思えないです。曲としてはまぁまぁといった所ですがミックスされてる曲を探しながら聴くのは面白い。
⑧「super highway」のドラムンアレンジ。原曲より疾走感が増しています。まさにハイウェイ。やっぱり階段のフレーズは名フレーズだな。
⑩「feel it」を生演奏ビッグバンド風にアレンジ。これは面白い!
暴れまわってるピアノが最高です。今作の中で一番好きなアレンジのひとつ。
⑫は「sigsig」のアンニュイシャッフルアレンジ。原曲の能天気さが無くなったのは残念ですがこれはこれでなかなか。
⑬は「20,november」のブレイクービーツアレンジ。原曲を変に弄らずに残してるのがプラスに出てるアレンジです。


原曲がかなり残っていたり、そのままトランスにしてたりと意外性は少ないです。ただし④⑩⑫は意外性ありまくりですが。
面白みがあるアレンジ、原曲を生かしたアレンジがある反面、安直すぎるアレンジもあったのが残念です。


■disc2:
こちらは原曲を破壊したリミックスサイド。
②〜④はノリノリな明るいアレンジなのに⑤以降はジメジメした曲が続きます。
DDRから「stupid barber」をフィルターディスコにアレンジ。ファンキーかつお洒落な良アレンジです。サビ(?)の声ネタがノレる。
④「kecak」のアゲアゲなレイブアレンジ。良い具合にハジけてる。もちろん原曲のあのフレーズも登場。
⑤「s.d.z.」をドープなヒップホップにアレンジ。浸れる。
⑦「due tomorrow」をテクノアレンジ。Diverseにしては珍しくバリバリのテクノアレンジは今作ではこれだけ。
⑪「logic board」をエレクトロニカにアレンジ。カウントアップと共にチャンネルを変えるようにフレーズが変わっていく飽きない展開です。集中して聴くとすごく良い。
⑬「LAB」をまさかのボーカルバラードにアレンジ。インパクト抜群。泣ける名アレンジです。


⑪と⑬を除く⑧以降が微妙でした。イマイチ印象に残らない。元のフレーズがわかりにくいのも原因かも。


少々綺麗にまとまりすぎている所もありますが、全体的には満足のいく出来。
影の薄い曲もあるけど、奇抜な曲が満遍なくばら撒かれているので途中でだれる事はあまり無い。
最近のDiverseの音ゲーアレンジの中では高く評価できるCDです。