soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Scherzo〜幻想郷諧謔曲 / Sound./Ecriture

東方アレンジ。オーケストラにA-POPと多彩なジャンルが特徴。


マイナーコード主体の東方楽曲はどうしても暗めもしくは哀愁の漂うメロディー/曲調になりがちですが、このCDは明るい曲が多い。東方アレンジはトランスにしろ、メタルにしろメロディが哀愁一辺倒に感じてしまうのがどうも……と日ごろから思っている自分には嬉しいかぎりです。
前半6曲のはアレンジの切り口、質とも満足。ジャンルは様々ですが、どの曲にも聴きやすいポップな部分があるのが自分好み。
対して⑦〜⑨も悪くは無いのですが、よくある東方アレンジという感じでちょっと物足りない。


①「U.N.オーエン〜」のオケアレンジ。ストリングス、ブラス、パーカッションの典型的なオケ構成。力強い曲調です。
②「紅桜」のオケアレンジ。ピアノ、アコギ、打ち込みリズムなどが入るので「オケ風」と言ったほうが良いか。サビ(?)のストリングスがドラマチック。原曲の美しさをうまく活かした良アレンジ。
④「幽霊楽団」のジャズアレンジ。バーでかかってそうな渋いスムーズ・ジャズ系。
⑤花火の音でスタートする「月まで届け〜」のジャズ風味ポップアレンジ。慌ただしいコミカルな曲調でウキウキしてきます。これも良アレンジ。
⑥「お宇佐さまの〜」のA-POPアレンジ。これもちょいジャズ風味。基本は万人ウケしそうなポップスアレンジでありますが、この曲をA-POPたらしめているのは中盤に僅かに入るロリボイスによるラップ(?)と掛け声。「うーーってゐ!」「てゐ!てゐ!てゐ!」の掛け声がカワイイ。
⑤⑥の流れがすごく好きです。


(前半6曲は)特別、変わったことをしているわけでは無いのですが、他の東方アレンジとは違う個性を持っている気がします。メロディーの肝はそのままに上手く雰囲気を変えているのが良い。
ヘビロテとまでは行かないけど、それなりに楽しめました。