soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

悲願花 / PANDAPENGUINS

療養所が舞台のノベルゲーム。プレイ時間は初回プレイに1時間半ほど。全6ルートを制覇するには3時間ほどかかりました。
エロいシーンはないですが、シナリオ内容上16歳以上推薦とのことです。


立ち絵は顔が長くてちょっと微妙。
かと思えばイベント絵は見栄えする絵が多いです。
真正面からの絵が苦手?


祖父が院長を務める精神病の療養所に遊びに来た総太と二人の患者が織り成すラブストーリー。
初回プレイ時(咲良Cエンド)はキャラ達の会話は際立って面白いわけでもなかったので、ほのぼのとした前半でだるみを感じてしまいました。後半は咲良の症状にショックを受けたものの、エンディングを終えた後は「綺麗に終わっているけど特別個性的な話でもないかな」ぐらいの印象でした。
ところが、2週目に突入してみると各キャラの言動の裏はこうだったのかと分かるようになり、グッと面白く感じるようになりました。
派手さが無い分、現実でも起こりうる出来事と思うとジワジワと効いてきた。


このゲームには全てが万事解決するハッピーエンドはありません。奇跡も起こりません。
どのエンドも物悲しい終わり方をするので人選ぶかもしれませんが、全ルートプレイ後には何か心に残るモノがあるのではないでしょうか。
ショッキングな咲良Bエンド、悲しい結末ながらも綺麗に終わる咲良Aと美頼Aエンドはなかなか楽しめました。


欠点は掴みの弱さとお互いが好きになるまでの期間が短く不自然に感じること。
あとヘタレな主人公が駄目という人もいるかも。よく考えるとこの主人公何もしてないな。
全編に渡って派手な展開がないのは長所とも短所ともとれますね。


しこりの残る悲しいエンディングが好きなMっ気の人は楽しめると思います。