soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

OVER KILL / Rising Sun Nova

ノンストップ形式のオリジナル・ハードコアアルバム。
いわゆるJ-コアとは少し違った毛色を持ったCDです。


普段はインテリジェンスなテクノを作ってるだけあって、激しい曲調の中にもどこか知的な感じがします。
一般のハードコアが左之助なら今作は斉藤ってな具合。風間火月水月でも可。(我ながら何を言ってるんだか
シンセフレーズでガンガン押していくのはハードコア同人CDに多いフリーフォーム寄りというよりはオールドスクール・ハードコアテクノやロッテルダム寄りの音と言えるかもしれません。
制作少し前にハードコアテクノに初めて興味を持ったとのことですが、とてもそうとは思えない完成度。変にハードコアに対するイメージが固定化されていないのが逆にプラスに働いている。
普段作ってるテクノにもロックな要素があったので激しいのはお手の物か?
曲単位ではそれほど強力な曲は無いのですがCD全体の流れが秀逸です。


①のっけから印象的なフレーズでスタート。リズムが凝ってて面白い。
②強力なキックがノレるハイスピードチューン。「ONLINER RELOADED」の『Configure』ばりの追い込み感。
③ニュースタイルなフレーズが鳴り続けるズッシリと重みのある曲。
⑤ハードコア色は陰を潜めて綺麗な曲。とはいえ疾走してるので勢いはストップしてない。後半のメロディが好き。
⑦「Deviath First」のラストトラックをリミックス。ドラムがロックしててカッコイイ!
⑨トライバルなリズムオンリーの曲でフィニッシュ。勢いのあるブレイクビーツがたまらない。どことなくEYEちゃんっぽい。


スピード感あり、印象に残るフレーズあり、個性あり、バラエティにも富んでる、となかなかの快作です。ここ最近の激しい系の打ち込みサウンドの中では抜群に気に入った。
ちょっと変わったハードコアサウンドを聴きたい人はマストバイ