diseased fancy / 砂塵音樂室
愛すべきB級サークル・砂塵音樂室のほえ猫さんによるオリジナルのソロ・ミニアルバム。5曲入り。サイトにライナーノーツあり。
ちょっとダークなテクノサウンド。
リズムパターンを生でぶち込む手法は健在だけど、前回のソロに比べると強引さが多少は抑えられている。あのトゲトゲしい歪みは幾分か後退。今までと違う方面からダークさを演出しています。その分、曲全体のリズム感、躍動感のクオリティが上がっている気がする。
インパクトのあるフレーズが減ったのは少し残念ではある。けど、決して落ち着いてしまったわけでは無いので今後も楽しませてくれる予感がします。一曲にワンフレーズは「コレはっ!」と思うフレーズがある。
①不穏なイントロに始まり、スネア連打のアグレッシブなリズムが導入される。2:45のプログレっぽいキーボフレーズを挟み込むセンスとかさすが。メインのウワモノループも良い感じ。”らしい”一曲でほえ猫さん好きにはたまらないっす。
②こちらも典型的なほえ猫節。緊迫感のあるシンセは強引作風の一言では済ませられません。ここらへんには確かな作曲レベルの向上が受け取れる気がします。2:00からのフレーズがむちゃくちゃ良い!
③強引なサンプリングを廃した曲。正直、印象は一番薄いけど他の曲のアクが強いから良い休憩スポットになってる。
④常に何かが爆発しているようなよくわからんパワーを感じる一曲。キラキラとギラギラが同居してる独特のシンセが耳に残ります。スネアのリズムが好き。今作で一番印象的。
⑤大人しめの浮遊感あるトラック。サンプリングフレーズは面白いけど、ちょっと展開の強引さが邪魔してるか。この手のサウンドはまだまだ成長しそう気がします。
同人らしいアマチュアさに溢れたオリジナルアルバム。センスは一級品。
大好きなサークルゆえ期待値高くて辛口になってますが、「何が来るか?」という面白さは本当に癖になります。気づいたらリピートしてる自分がいる。次はどんなのになるかな〜?