soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/10/20 ボロフェスタ 2012 1日目(SuiseiNoboAz、前野健太とDAVID BOWIEたち、クリープハイプ、透明雑誌、BiS、おろぼけビ〜バ〜、ボギー、忘れらんねえよ、KING BROTHERS、モーモールルギャバン)

今年もやってきましたボロフェスタ
みやこ音楽祭が昨年で終了したことでKBSホールで開催されえる唯一の学生主体イベントになりましたね。


SuiseiNoboAz

到着と同時に始まったくらいだったと思う。パッとステージに目を向けるとボーカルが客に缶を全力で投げつけていたように見えたけど……


ベースの指弾き感が最高!ぐにょぐにょ動く左手に惚れ惚れする。
この人以上に「指引きしてるっ!!」って感覚が得られるベーシストはなかなかいない。


ただ楽曲があと一歩なのが。『水星より愛をこめて』は意外にも中盤あたりに演奏。この曲は好き無いよなぁ。
最後はギタボが謎の切腹パフォ。早い時間帯から熱いロックをかましてました。


前野健太DAVID BOWIEたち

特に見たい人もいなかったので名前をよく見かける前野健太をば。
サングラスかけたブルドッグみたいな風貌に似合わず心に染みる歌。好み直撃ではないけど人気があるのもわかる気がする。
サラリーマンのようなルックスのベースがボロフェスタT着て演奏してるのがなんか良かった。


「次はコミュニケーションしようという曲です」→『ファックミー』の流れは笑ったw
3分の余りで一曲披露して心がスッとする気持ちいいライブの幕を締めました。
特に『東京の空』って曲のメロディは脳髄直撃した。





また手持ち無沙汰になったので地下ステージに行くとPerfume系(?)のアイドルっぽい2人が歌ってた。
そんな興味も沸かなかったので地上に出てチヂミを食す。
KBSのイベントはこのチヂミをいつも食べてる気がする。カシスオレンジと合う!


メインステージではビアノガール。最近よくあるエモいバンド系。うーん、特にくるものもなく


また地下へ。worst taste&SpecialMagicというバンド。
マイクスタンドが座った人用のポジションで歌うギターボーカルが印象的でした。空きっ腹系ミクスチャー(?)
デジタル/DJ担当がいるのも特徴だけど……全体的に粗い?

クリープハイプ (メインステージ)

高音のボーカルがソフトな感触も与えてくれるギターロック。
甲本ヒロトに少し似た尖り方をかもしだすボーカルの佇まいがかっこ良かった。えらく人気で会場は人でいっぱい。


基本はストレートなギターロックだけどその他のバンドに比べるとベースとギターがうまい、特にギターは渋ロックなフレーズを弾いてて気に入りました。そこに極上なキャッチーなメロ。なるほどなかなか良かったです


ステージ終盤でKBSが誇るステンドグラスがご開帳。この一番おいしいタイミングでギターに客を煽っるよう指示するもあんまりうまくいかないという残念さ。
曲の途中で決め台詞があるらしく「みなさんパンティと間違えないように」とMCしてたのは笑ったw


透明雑誌

from台湾のナンバーガール直系ロックバンド。
台湾バンドだからって安易にこういう言い方するのもなんだけど、最近の日本にはいないストレートなバンド感が眩しかった。
ドラムが上半身を大きく動かしながらバンバン叩くのは見惚れました。テンション高いなー。

青い歌声が良かったボーカルはMCがカタコト日本語でかわいらしい。
「Tシャツ、CD、持ってきた。皆さん、もし…(カネのマークを作って)Money」に笑った。
ここまで純粋な音も久しぶりに聴いた気がする。なかなか。


BiS

イロモノアイドル……に分類しちゃっていいでしょう。メタルコア、ピコリーモみたいな曲をやるアイドル。
スクリームはそこそこにエグいが聴こえたけど口パクに見えました。どうなんだろ。


正直、ラウドミュージックとアイドルの融合では曲、ステージパフォーマンス、エンターテイメント性において先日にEat the Rockでみたアリス十番の方がレベル高いな、と思いました。こちらはイロモノな勢いだけで押してる気がする。


ただ『サバイバル ダンス/TRF』をアイドルがカバーしてるのによりによってメタルコアカバーってのには吹いた。
メンバーが自己紹介するごとに肩車されたファンが絶叫、しまいにはTシャツを脱ぎ捨てる……なんてカオスな場面もありファンにも吹きました。



BiSの途中で地下ステージへ移動。

おとぼけビ〜バ〜

良いとは聞いてたガールズバンド。
テンションが異常に高い。大阪人女性的なテンションの高さをそのまま曲にして高速で歌う感じ。
全員がマイクを握ったり、背中を合わせてギターを弾いたりとオーディエンスに飽きる暇さえ与えずに突き進む勢いはハマると中毒性がありそう。


ぎゅうぎゅうの地下ステージで姿は殆ど見れなかったので、またしっかりと見てみたいところですね
ちなみに入り口付近は超密集地帯でしたが、奥の方は比較的空いてました。


ちなみに曲間で一瞬「サバイバルダンス」歌ってたけどBiS意識?上でちょうど聴いてきたばかりだから爆笑したww


ボギー

スキマアワーですっかり魅了されたボギーさん。この人の出演が告知された時「よし、今年のボロフェスタ行こう」と決めました。


遅れて到着すると「俺がジョンレノンだ」的な意味不明の発言をしており、場所が変わっても同じノリだなぁ、と。フロアを見ると皆ボギーさんの歌とトークに魅了されてるのがわかる。
「今日はフェスだ!祭りが大切だ!」と北島三郎の『祭り』のボサノバアレンジ『カーニバル』をカラオケで歌う。フロア大爆笑。でも普通にイイ曲に生まれ変わってるんだよな。


次がもうラスト、紛うことなき名曲『青い春』。メロディの崩し方がちょっとくどすぎた気もするけど、でもやっぱりイイ曲。マジで泣きそうになる。
いい雰囲気で終わった〜、と思ったらフロアの真ん中にイスを置いて(生徒)客に囲まれながら『贈る言葉』を熱唱するボギ八先生。ボギーさんを中心に肩を組んだ輪が4つくらいできて熱唱。なんだこれwwww
「あなた達がこの3年B組を好きなように、先生もこのボロフェスタが大好きです!」やってることはアホなんだけど『青い春』→『贈る言葉』と立て続けに聴いてるメンタルだとガチで泣きそうになる。


トークは爆笑モノ、歌も素晴らしい。この日偶然に地下ステージにいた人は確実にとりこになったことでしょう。
ベーイビー、ベーイービー♪


忘れらんねえよ

ぎゅうぎゅう詰めの地下ステージ。奥の方はまだ空間があったけど……待ってるだけで息苦しくなってくる。始まる前から汗ダラダラ。
セッティングがすごく丁寧。で面白い。「僕の声の返りが小さいけど……自分の声を聴きたくないんでぴったりです」とか「はい音量OKです。あと緊張してきたんでトイレ行ってきていいですか?」とか。熱さでまいってもおかしくない環境を笑いで和ませてくれた。


『Cから始まるABC』『北極星』『新幹線』『僕たちチェンジワールド』『忘れらんねえよ』RUSHBALLとほぼ同じセトリ。熱さものそのまま。少年少女の熱い部分をダイレクトに刺激してくる良チューンの嵐。


最初は後ろの方で見てたけど抑えきれなくなって気づいたら前に突撃してました。必要以上にモッシュするでもなく、みんな笑顔で音楽に合わせて踊ってました。楽しーーーーー!!!!!


COUNTDOWNJAPANに出演するという報告のあと
「”夢とか努力すれば叶う”とかtwitterでよく見るけど止めて欲しいんです。お前ら本当に頑張ってるのかよ。本当に頑張っている人間から出る言葉じゃねーよ。やりたいことに突き進めば絶対叶う。それだけは今日覚えて帰って行って欲しい。」
このMCは最高に熱かった!


KING BROTHERS

やってきましたフェスをかき乱す台風そのもの・キンブラ。マーヤが髪切ってる。狂犬っぽさアップ。


いつものギター2人がアンプに仁王立ちした状態からスタート。何度見ても痺れるわ……。
マーヤの前なのに押しが強くないので、それほど苦労せずともマーヤをガン見できる〜


珍しい曲で「GET AWAY」。I Love you♪I Love you♪I Love you♪
「マッハクラブを発売しました。」で『マッハクラブ』演奏中にマーヤが口元をモゴモゴしてるなぁと思ったら前歯(付け歯)が無くなってました。
マッハクラブの途中でダイブする前に「飛び込みたいぞ。もっと密度を高くしてくれ!ロックは密度!!」とまくしたてるマーヤ。「結構詰まってるのに」と思ったら実際飛び込んだ時に落ちそうになってた。やっぱわかってるんだなぁ。
マイクも捨て手足をわちゃわちゃしながら人の海を流れていくマーヤ。そのまま次のモーモーが演奏するメインステージまで運ばれる。そしてまたダイブして戻ってくる。人の上を移動するスピードがものすごいことになってる


そしてフロアライブへ。本当にど真ん中でライブ。
マーヤはまたダイブ。ボロフェスタコールのあと発狂するように絶叫。メッセージもなくひたすら叫びまくるマーヤは凶暴性だけが出てた。身体を上に向けて絶叫してる姿はゾクゾクするものがありました。


ロックンロール!


モーモールルギャバン

京都のバンドにとってボロフェスタってのは大きい意味があると思う。しかもキンブラが強烈なロックンロールショーを見せたあと。真面目なゲイリーのことだから緊張しまくったと思いますよ。その証拠にサウンドチェックの時点で汗だく。


『細胞9』『いつか君に殺されても』『ユキちゃんの遺伝子』『コークハイ』『サノバビッチェ』『烏龍ハイ』ノリの良い曲ばかり、とびっきりのポップを聴きながら何も考えずに踊れる。
もうひとつの魅力であるシリアスな面は無し。フェスならこうなるか


演奏力ハンパないよな。いや演奏は元々認められてるバンドだけど、これだけ歌いながらあの熱の篭った演奏はちょっとやそっとの話ではない。まだまだ評価高くなってもおかしくないはず


本編は『サイケな恋人』が最後。
なんと、ゲイリーが二重履きしてたパンツを客席に投げた際、ちょうど自分のとこに落ちてきました。なのに触った瞬間、パンツが濡れまくってるのに気付いて思わず手を離してしまった。惜しいことしたなぁ。
パンティコール後のサビでステンドグラスご開帳。コール中に開いて欲しかった気もする。パンツとステンドグラス。組み合わせは最高だけどどちらも観る者/聴く者を圧倒するパワーを持ってるって意味では共通です。


アンコールで『スシシェンコ』この曲は『サイケな恋人』や『烏龍ハイ』を超えられる名曲よね。


キンブラのロックンロールとは違う……J-POPを見せてくれた。
神聖なステンドグラスも馴染みのある楽しいに染めちゃうポップが詰まったライブ。素晴らしかったです。


しかし、ユコさんまたかわいくなってる気がする。



中盤に観るバンドがなくて微妙な時間帯があったけど、最後のボギー→忘れらんねえよ→キンブラ→モーモーの流れは最高でした。
みやこが終わっても続いてほしいな。ステージ後ろの模様がズレてるのとか手作り感があって最高じゃないですか。