soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Winter Flowers / Florist Cafe


「誕生花」と「花言葉」にスポットを当てたKEY&LEAFアレンジ。今回は冬の誕生日キャラ達。 出典元はKanon、痕、ToHeart1。裏ジャケの三人娘がむっちゃ可愛いぞ。あゆー!あゆー!


冬というと寒々しくてダークなイメージがありますが、今作は意外にも(?)暖かい空気に包まれている。クリスマス前の街中のような、家のぬくぬくこたつのような温もり。
原曲重視のライトアレンジ。ノリノリになれるとか、プロ顔負けの作りこみとかそういうのは無いんだけど、原曲のメロがすごく心に響いてきて「やっぱ名作だよなぁ」としみじみさせられるアレンジです。生音系重視なのがその一因かも。本当に原作の空気を大切にしている。
「○○を○○風に」ってな感じで各曲の方向性がしっかりしており、とても聴きやすい&面白い。初聴きのインパクトでなく、CD全体に漂う空気がたまらんなぁ。


①「日溜まりの街(Kanon)」アレンジ。キャラはあゆ(チューリップ【白】:名誉)。ウッドベースが心地よいドラムンベースブレイクビーツはよく動くものの決して暴力的にならない。包まれるような暖かさは幸せ100%。「あゆ」と「学校」を結びつけたというライナーノーツを読みながら聴くとまた違った風景が目に浮かびます。
②「初音(痕)」アレンジ。キャラは初音(おおあまな:純粋)。明るい原曲から悲しい曲調に変化。180度雰囲気が変わっているはずなのにぜんぜん違和感がありません。これは新鮮。
③「夢見るロボット(TH1)」アレンジ。キャラはマルチ(くちなし:とても、うれしい)。良い花言葉だ。リコーダー+いくつかの生音で演奏。まったり〜。昼寝しているマルチの頭を撫でてる感覚。なでなでなでなでなでなでなで……。
④「笑顔の向こう側に(Kanon)」アレンジ。キャラは栞(さくら草:若い時代の苦悩)。栞シナリオの流れを曲で表現したというこの曲は、オルゴールのイントロからオケ風アレンジ、ポップス風アレンジと展開していき明るいグッドエンドで終わる。曲のストーリー性というとこではあと一歩という気もしますが、栞の「強さ」と「儚さ」を一貫して感じるのがグッド。最初のオケパートが好きです。
⑤「あなたの横顔(TH1)」アレンジ。キャラはあかり(カルミア:大きな希望)。あかり最高。行進曲風のアレンジ。とても感情豊かなトランペットの音色が良いですなぁ。しかし、ここまで神々しいあかりも珍しい。最後にずっこけるとかなんかオチがありそうですがw


とても暖かい空気の葉鍵アレンジ。身が寒い冬にこそ聴いてほしいCDなのかもしれません。
毎度お馴染みのイラスト/文章とも内容量いっぱいのブックレットはもちろんのこと、純粋に音楽作品としても楽しめました。初期葉鍵が好きな人なら何か感じるものがあるはず。


さぁ、このシリーズも残すところ春だけ。完成まで頑張ってくださいー。