soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2017/06/21 スネオヘアー @ Pangea

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スネオヘアー


デビュー15周年記念で1st『スネスタイル』~3rd『フォーク』までの初期の曲のみのセトリ。
この時代のスネオヘアーはよく聴いてたので楽しみにしてました。やっぱよかった!


スネオヘアーはオバサンヘアーになってた。すごい髪型;
そのおかげで挙動不審っぷりの怪しさが倍増したといいますか。なんでこの人が音楽番組とか一般人なフィールドにいたのだろうか。ってなぐらいに危うい空気をまとってました。ロックが溢れでてる。
エンターテイメントよりロックが溢れ出てる。
意図的に”おかしくなってロックしてやるぜ!”じゃなくて自然とおかしくなるのが一番ロックだなぁ。


歌とギターのパワー。歌の上手さは健在。でも綺麗さよりパワーに魅了される。
小さくドタバタとしたアクションは峯田や山本精一さんを思わせるトコも。完全に”こっち”の人よなぁ
テンションが高まってフロアに突っ込む勢いで前進ダッシュしてくることが何度か。挙動不審だ。50cm先くらいにスネオヘアーが来てうおおおおおお!!ってなりました。(笑)


ドラムはつばき/SGKHKHのおかもとさん。金物はシャリシャリでスネアが異常なほどに正確なプレイスタイルはどこかブレイクビーツみたい。面白い感覚のドラムです。
ベースはサニーデイ・サービスの田中さん。ずっしりしながらアーバンなグルーブ。やっぱこの人のベースが入るとサニーデイ・サービスっぽさあるなぁ。
あとギターを加えた4人体勢でバックトラックは極力無くして生のバンドで勝負してました。


歌詞忘れて取り乱したり。客の小さい声に反応したり。遠慮なしに悪態ついたり。かなり危ない人。
MCは自虐ネタ多し。ピーク時代からしたら今は環境がだいぶ違うみたい。しくじり先生に出れそうなエピソードがいくつか。
でも信念曲げる気が一切無い。不器用な人やなぁ。それがかっこええなぁ。


セトリは基本的に時代順で進んでいく。曲が洗練されていく様子がよくわかりました。
「アイボリー」「訳も知らないで」「現在位置」「セイコウトウテイ」「ストライク」「テノヒラ」「ヒコウ」……名曲だらけ!


一番きたのは「2(two)」。この曲はぜひ聴きたかった。たぶんレア曲?やるせない切なさと熱さ。”トゥートゥートゥルルトゥー”のシンガロングに感動。熱く煽ってくるスネオヘアーがまた泣かせる。


「ピント」は音源がめっちゃ好きで……ライブでもやはり良い!あのギターが癖になる!
「長い橋」のヘヴィグルーヴなロッケンロー。田中さんのベースが激渋。
「フォーク」の歌詞の突き刺さり方。歌詞を聴き逃すまいと耳を集中させて聴いた。この人は歌の力がすごい。


アンコールでは最新の、今のスネオヘアーの3曲を。
コレがまた良いんだ!初期と最新の曲を比べるとグルーブが全然違う。直後に聴くとよくわかる。


Wアンコールではアコギでスネオヘアーの弾き語り。
大好きな「冬の翼」がアコギでちょこっとしかやらなかったのは残念。そういや「自問自答」もなかったか。あと「のびたテープ」も。どんだけ良曲あるねーん。


新曲コーナーの「Kiss me quickly」の間奏でメンバー紹介。
つばきのメンバーであり一色さんの妻でもあるおかもとさんを紹介するときに、一色さんが亡くなったことに触れ”四十九日が終わる前からリハ練習に来てツアーを共にしてくれた”と。”きっと今日は一色さんPANGEAに来てるよ”と。

それを聞いてあのクールなおかもとさんがドラムを叩きながら涙してました。客もウルっと。自分は号泣。演奏がまたハートをキュッてしてくる。


フロアもステージの上までも音楽で心を動かすスネオヘアー。ホンモノだな。