soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2017/09/18 LILI LIMIT @ JANUS

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伊丹から心斎橋に大移動してJanusのLILI LIMITワンマンへ。『Last Supper EP』のレコ発です。
このライブが恐ろしいほどに良かった。
雨パレなど近年増えてきているポップとロックの境目を行くバンドとして現時点での最高点のひとつだと思う。


LILI LIMITは何度かライブを見たことあるけど結構アタリハズレがあるイメージ。ワンマンは初。今回でLILI LIMITの真髄を見た気がします。
実験的なコトをめっちゃ盛り込んでる。対バンやフェスではLILI LIMITの魅力をすべて知ることはできないのかもしれない。


まず牧野さんのカリスマ性が圧倒的でした。長身ですこし虚ろな目。でもしっかりと客ひとりひとりを見て歌う姿は他の同世代バンドマンと違う空気があった。自分も何度も目があったと思います。
ライブ現場の”空気”ってのは言葉じゃ説明出来ないけど一番重要なことです。それが凄かった。


そして肉体的なロックもデジタルな最新スタイルもこなすメンバー全員の演奏力の高さ。特にキーボード/MPCの志水さんは色んな音を鳴らしてて面白いなー。
演奏しながらシリアスな表情も笑顔の表情もあるのがよりです。ピョコピョコ動いてるのはかわいいし、激しいときは結構ヘドバンしててカッコいい。


ライブ全体の構成と実験性。それが面白かった。
テクノに寄ったり、アンビエントなサウンドになったり。時に一部の客を置いてくような”やりたいことをやる”ライブでした。
それを実行すると決断してるバンドがいるのは嬉しいことだなぁ。しかも成功しているのです。カッコええ!
実験的なだけでなく普遍的なメロディ、キャッチーな部分があるから相互的に生きてくる。日本のFoster of the peopleと言えるかもしれない。


ニューEPの曲はどれもライブ映えしてました。
”Like a!”の掛け声のシンガロングが気持ちいい「LIKE A HEPBURN」
とびっきりのキャッチーなメロが大成功してる「LAST SUPPER」
アンコールラストに演奏されてライブを穏やかに締めてくれた「A Short Film」 。


そして一番衝撃を受けたのが「ERAION」。
”ウォーオオオーオー♪”と勇敢なコーラスが続くサビでみんなが両手を上げて合唱するとこを見ると鳥肌が止まりませんでした。
なんかKASABIAN的なカリスマ性があった。「LSF」のサビや「CLUB FOOT」のイントロで手を上げる感覚。


あと初期の曲でVanilla Ice Claimの歌詞がグサっときた。
”人を殺す夢を見て目覚めた”
”人の目が何よりも狂気だ”
かなり毒気のある歌詞。曲調もスリルがあって牧野さんのボーカルが鬼気迫る感じでゾクっとした。


ワンマンを見たことない人はぜひ観に行ってほしいです。
そこではじめてLILI LIMITの真髄を見ることができる!