soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2018/02/01 ハンバート・ハンバート @ 梅田クアトロ

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ハンバートハンバート、素敵やった〜。
ただ今回は幸福感より闇の部分が印象的でした……。


ゲスト無し。二人だけのワンマン。新譜中心というわけでもなく、色んな曲を演奏。定番曲がメインかな?
遊穗さんが髪染めて短くなっててまた若返ってました。
登場するなり10分くらい世間話をはじめる二人。さすがだ;
歌に入るとスッとアーティストのモードに入るのがスゴイ。


二人の声の美しいこと。ギターの心地よいこと。遊穗さんの声のコンディションがめっちゃよかった気がします。
良成さんはピアノを弾いてる場面が多かった。ギターと半々くらいだったんじゃなかろうか?珍しいパターン。
ピアノでも曲の繊細さは変わらずで素敵〜。「台所」とか可愛らしさup!


休憩を挟んで第二部。またもや歌わず喋りまくる二人。
良成さんは話してるときずっとギターのチューニングしてたのに、結局ピアノの前に座った;
「虎」など代表曲級がちょこちょこ披露されました。


良成さんがギターに持ち替えて2曲目だったかな?「おなじ話」を演奏してるときの話。
1番までは”良い曲だなー”としんみりと聴いてました。
2番でふと良成さんの方を見ると表情が”無”。ナニか現世じゃないモノを見ているかのよう。見ているのは虚?あの世?闇?
その顔をみてヒッ!っとなりました。


ずっとあんな表情してたっけ?いつもそうだっけ?今回たまたま見つけたのか、自分がそう思って見てるからなのか。照明が顔の片側だけ照らして、半分影になってたのもあるのか。
とにかく尋常じゃない”無”の顔でギターを弾き、コーラスをしてる。


「おなじ話」に続いて演奏された「がんばれ兄ちゃん 」。
この軽快な曲でも良成さんの表情は”無”そのもの。ナニか大切なモノを失ったかのような目を顔をしている。
終盤のギターでカッティングをミュートしてグルーヴを作るパート。音はめっちゃ踊ってる。なのに表情は変わらないまま。
あんな感情が篭ってないギターカッティングは感じたことがありません。パレシャンブルグよりEP-4よりThrobbing Gristleより感情が無い。音は完全に踊ってるのに。音と心ってつながって受け取ってるんだな、と。


そして良成さんの横でニコニコと笑ってる遊穂さん。なんてデュオだ…とゾッとしました。


その後も「おいらの船」をやったり、バイオリンでケルティックに愉しくやったりしてる。
けど良成さんは最後までしっかりと笑顔は見せなかった気がする。うーん、いつもそうだっけ?なんか調子がおかしくなった?なにかのスイッチが入った?


「おいらの船」は途中で「Smells like teen spirits」をバックに「おいらの船」の歌詞を歌う初見な遊びも。”Hello Hello Hello How low?”が”太郎 次郎 三郎 四郎”になってました(笑)


終盤になるにつれ愉しく盛り上がってる……はずなのに良成さんを中心に感情が抜け落ちてて異常な光景に見えました。すごい空間だった。一番の狂気かもしれない。
こんなん思ったのは自分だけでしょうか?周りはそんな気にしてる風でもなかったけども……。
ただこの夜のことは忘れられないな。