soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

C68・その16 「Obscure Music Team」/day

BMS系音サークルでは結構老舗のOMTさんから久しぶりのオリジナル・フルアルバム「day」です。「一日」のある時間をイメージした曲というコンセプトがあります。
このCDの聴き所はflux(旧precis fan)さん,Gun-SEKIさんと篠螺悠那さんの開始4曲です。①は夏の朝のイメージで、生っぽいベースと独特のリズムが癖になる。中盤では哀愁溢れるメロディにfluxさんお得意のブラスが入ってきて涙腺にきます。②は普段もの悲しげな曲をつくる篠螺悠那さんにしては珍しく底抜けに明るい曲。メロがキャッチーでもし歌物だったらライブでは大合唱でしょう。③は少しテンションを下げて哀愁度上昇。この曲もメロが良い。聴いてると泣けてきます。①と同じくブラスも大活躍。④は大人しい曲で一日が終わったような曲。CDのコンセプト的にここで終わっちゃやばいんですが、実際開始4曲がやばすぎてそれ以降が霞んで聴こえるんですよね。
他の曲も悪くはないです。でも、コレといった一曲も無いし、あまり「一日」を感じれる曲がなくていつもどおりのOMTといった印象があります。シロマルさんの曲は特徴あって印象には残るのですが・・・う〜ん。リズムもシンセもいいのに無理にガバにしようとして失敗してる感じ。ガバっぽくするには音が弱いし、声ネタがあまりノれないしで中途半端な印象。テクノ方面に持っていった方がよかったのでは。

とにかく惜しいCDです。前半4曲で思いっきり持っていかれるのにそれ以降も続けば最高のCDになっただろうに。OMTさん自体が毎回そのような感じがします、上に挙げた4人(シロマルさん含む)が個性的な自分の音を出し且つ良い曲を収録しているのに、それ以外の人達が保守的な音というか個性が未だに確立されていない(出し切っていない?)のでCD全体の印象が薄くなってる。他の皆さんも決して悪い曲ではなく、むしろ光るモノを持っているのでもっとインパクトのある自分の音を出せるようになったらOMTは一気に変わるのでは?

最後にこのCDは買いかどうかというと、絶対「買い」です。頭4曲は本当にヤバイ出来ですよ。それ以降が合わなかったのはあくまでも俺の感性なので、違う感じ方をするかもしれませんし。C68で買ったBMS系では一番気に入ってます。

何様やねん、今日のオレ。