soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

C69・その13Glome on the Tesseract/「Glome on the Tesseract」

Glomeさんのオリジナル曲ソロCD。BMSをやっている人にはmaxXx65535さんの名前の方がわかりやすいか。
驚くのはとてもソロCDとは思えない音の幅の広さ。トランス、エレクトロニカ、スカ、ジャズetc.と色々なジャンルの曲が17曲も収録されてます。しかも捨て曲無し。


幕開けを感じさせるシンプルなオルガンのフレーズ+ドラムの曲で始まります。続く②は走り回るピアノとストリングにやや変則的なドラムが合わさったアートコア(かな)。いきな良曲。③はうって変わって生演奏チックな脳天気スカ。南国がイメージできるテンションが上る曲。④は明るいえエピックトランス。中盤の昇っていくピアノが気持ちいい。
⑤はアコースティックギターが印象的なアンビエント。イメージ的には秋。⑥はチョコボのテーマのスカアレンジ。BMS版は大好きだったから期待してたけど、更にバカ騒ぎ。いろんな楽器のソロ合戦が楽しすぎる。CDで一番好きな曲のひとつ。数あるチョコボアレンジで一番好きかも。⑦はハピコア。メロはキャッチーで良いけど多少勢いが足りないか?本当に色々なジャンルをやってるなぁ。⑧はサガフロ2の曲をジャズアレンジ。前半はBMSとほぼ同じですがさらにアンリミサガのアレンジを足しています。非常にお洒落で聴きやすい。
⑨のトランスではグッとクラブ寄りになる。悪い曲じゃないけど他の曲に比べたら目立たないかな。⑩はYamajet氏による③のリミックス。あの脳天気な曲がお洒落なアップテンポジャズに変身しています。氏の曲の聴いてると幸せになってくる温かさはいつも通り。⑪はアブストラクトなエフェクトがかかったテクノ。どんどん盛り上げるテクノではなくゆったりとノらせるテクノ。⑫はspineさんによるUncle Arabianのテクノアレンジ。原曲BMSはBGAのせいもありアホっぽい雰囲気でしたが、見事にストイック、ダークになっております。途中の攻撃的なシンセがカッコイイ。
⑬はゆったりとしたアンビエント。曲名のクリスタルの通り、透明感を感じる曲です。⑭はaphex twinのような変態ブレイクビーツを穏やかなフレーズや緊迫感あるフレーズ追いかけます。Glomeさんのセンスの良さがわかる1曲。かなり良い。⑮は実験的なエレクトロニカ。前の曲に似ているけどドラムは(前曲に比べ)まとも。音選びのセンスがいいです。⑯は15分の大曲エレクトロニカ。穏やかに始まり→美しいストリング→不安定な木琴にストリングが少しづつ被ってくる→微変則ブレイクビーツ加わる→落ち着いたバグパイプ+アコギ→またキレイなストリング→そこに先ほどとは比べ物にならない変態ブレイクビーツ→シンセも狂い出してドリルンへ→泣かせるピアノで締め、とどんどん展開していく名曲。そして時計の音が印象的なアンビエントの⑰でCDは終わります。


本当に色々な音の詰まったCD。大傑作です。maxXx65535時代のBMSが好きな人はもちろんそれ以外の人にも是非聴いてもらいたい。


ちなみにオレの買ったのは初回版なのでボーナスデータCDがついてきました。内容は曲のコメント、ジャケ絵、没曲mp3、発表済みBMSの高音質版。mp3ではさらに音の広さがある事が分かります。再配布フリーなようなので(一部の曲除く)もし欲しい方がいましたらおっしゃってください。なんらかのアクションを起こすかもしれません。