soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

トーティシェル / いのちここのつ

Pizzicato Stringsなどで歌い手として活躍されてるやなぎなぎさんとコンポーザのKEN THE GARAGEさんらによるテクノポップ系ユニット。


可愛らしいけど泣けるトラックに気だるげなヴォーカルが乗るスタイル。「eclipse」やcapsuleに似てますが、こちらのほうが落ち着いてて「泣き」が強い。
ボーカルラインは高音を多用した歌い方が印象的で、全編を通して泣きを誘う切ないグッドメロディ。
ただ、全体的に音程が危ういような。集中して聴くとどうしても気になります。声(特に高音を伸ばしてる時)は好みなんだけどなぁ。
ミドル〜アップテンポな曲はフワフワしたシンセがところ狭しと走り回ってて好み。ひとつひとつのパートが耳に残ります。
またリズムもツボを心得てる。ドラマー成分を刺激されて、気づいたらエアドラムしてることが多々ある。
スローテンポの曲は掴み所がなくてそこまで好きになれないかも。おそらくボーカルの危うさが顕著になるのが関係してる。


気に入ったのはのは:
①可愛らしい4部打ち曲。鼻歌を口ずさむようなイントロがアルバムの開始にふさわしい。
②アコギが耳に残る切ない曲。シンプルなドラムが好き。3:58からのメロディラインが素晴らしい。
③軽快なサビが良いアップテンポ曲。トリッキーなドラムにハマった。
⑤イントロのピアノの時点でやられそうになる。その後に入ってくるフレーズもたまらないモノばかり。涙腺を刺激するボーカルラインもヤバイ。最初のサビの入り方は鳥肌ものです。


アルバム全体だと手放しに絶賛とまではいきませんでした。まだ何かが引っかかる。
しかし、上に挙げた4曲は本当に素晴らしい出来。これらの曲だけのために買っても損はしないレベルです。
今後が楽しみなユニットです。
個人的には、よりキャッチーな路線で行ってくれると嬉しいな。