soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

セブンシア / クイーンオセロット

女性向けノベルゲーム。プレイ時間は初回プレイに3時間ほど。全ルートクリアに6時間ほど。
女性向けといっても恋愛要素はほとんどないですし、男性でも問題なくプレイできます。


空に浮ぶ島・セブンシアに住むラスナイの民は、地上の人間を人選してセブンシアに連れてきてラスナイにしてあげることが出来る。
成人になったラスナイの少女・スーンもセブンシアへ人間を迎えるために地上へと降り立った。


クイーンオセロット節が炸裂。
一筋縄では行かない個性的なキャラクターがぶっ飛んだ展開を繰り広げるのに、スラスラと読ませる才能はさすが。
共通ルートがほとんどで一人のキャラを掘り下げてという場面はそれほどないのに、全キャラに対して愛着がどんどん湧いてくる。キャラ同士のバカらしいやり取りはホント面白い!ゴーイングマイウエイな母や振り回されまくりなピサーロなんて最高。
ストーリーは共通ルートが村人と盗賊の対立、村長救出大作戦、黒幕との決戦と山場がいくつかあって読ませてくれる。ギャグを塗しながら熱い展開が満載です。面白いっ!


共通ルートが終わると好感度によりキャラ別のEDへ。キャラ別ルート無しでいきなりEDに行くので唐突なところもありますが、どのEDも面白くてコンプしなければ気がすまなくなります。
強引すぎるラムダスEDは笑った。


ストーリーに勢いを付けてるのがが主人公=ヒロインのスーン。思ったことを何でも素直に言ってしまう元気っ娘で他人を巻き込むことなんてお構いなし。
たまにやりすぎで気に障る時もありますが、他のキャラが彼女に振り回されていくのが愉快です。
そんなスーンの一番の魅力はちびまる子ちゃんみたいなギャグ絵の顔グラ。これほど味のある表情はめったにない。泣き顔も良し(ぉ


BGMもクイーンオセロットらしい独特の曲調。耳に残る良い曲が多い。
一番のお気に入りはスーンのテーマ。彼女らしい元気な曲です。


おまけのスタッフコメントも声に出して笑わせてもらった。なんてセンスのある人達なんだろう。空さんの何気ない一言なんか憧れさえ感じる。
クイーンオセロットのブレインである爺さんはカリスマ性の塊。それでいて真面目にゲームについて語ってるのを読んでると「本気でバカをやるには天才じゃないとできないんだな」と思わせてくれます。
もちろんお馴染みのクソゲーモードもあり。もうめちゃくちゃ。


ただ難点としてED違いのために共通ルートをなんどもプレイしないといけないのは正直辛かった。攻略を見ながらでもうまくセーブしていかないとかなり手間がかかります。
最終的には作業になっちゃうからなぁ。


素晴らしいセンスを持った制作集団が送り出す、個性的なキャラクターによるドタバタ劇。
笑えて読ませる話が好きならプレイすべき。女性向けといって避けるにはもったいない良作です。
絵が独特で躊躇してしまうかもしれませんが、一度プレイしてみると止まりませんよ。
解散がホント悔やまれる。


↓ネタバレ↓


エローラエンドの笑顔で爆笑
・王様飛ばしすぎ(笑
・「射る」吹いた
・キャンスとセイルムの絡みがほとんど無かったのは残念。
・カルマの設定が必要だったのかちょい疑問。極僅かのキャラ以外は意味なかった設定だったなぁ。