soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Gan ainm / casket

インスト主体のケルト/トラッド系オリジナルアルバム。


打ち込みながら伝統的なケルティッシュ/トラッドを奏でるいつもの作風
前作『Moonstruck party』に比べてぐっと生々しさが増し、躍動感に溢れているのが好印象です。特にギターやフィドルといった弦楽器は聴き比べるとグッと良くなってる。
曲調も明るい曲、切ないメロディの曲、他ジャンルと混ざっている曲、ゲームBGMっぽい曲と幅広い。こちらのサークルはアルバムでの起伏が弱いとこがあったのでバラエティ豊かなのは嬉しいです。
ケルティッシュ特有の切なさを感じさせながら、全体的に前向きなメロディが多いのも私好み。


①パッション溢れるパーカスソロでスタートし、ホイッスルとフィドルが爽やかな旋律を奏でる。空を飛ぶコンドルのような清々しいメロで素晴らしい。
アコーディオン大活躍のちょいマイナーなチューン。この曲は特に顕著だけど、今作はホイッスルがとても元気で楽曲をいつも盛り上げてくれます。
③まず跳ねたベースにびっくりするケルト+ファンク。ミドルテンポのなか妖しいエスノ風とも言えるフレーズが湧き上がる新機軸です。これは面白い!ホイッスルはしっかりとケルトしてるのが良い。
④明るい歌モノ。casketさんの歌モノは今までピンと来なかったんですがコレは気に入った。スウェディッシュ民謡のような旋律が癖になります。踊りだしたくなるサビが好き。ラストの二連続サビにはヤラれた!
⑤メロディがすごく光田(クロノクロス)っぽくて今までに無い感じ。ゲーマーとしてこういうメロディはたまらんです。涙腺がー。最後は速い演奏で盛り上がって締め。今作で一番好きな曲。
⑧ラストはバンジョーも加わって和やかで明るいダンシングミュージック。思わず笑みが浮かぶメロディはフィナーレに相応しい。イントロがすごい好きです。


トラディショナルなケルト音楽をベースに良い感じに音の幅が広がってきたアルバム。
メロディも聴いてて心地よいモノが多く、casketさんのなかでは一番気に入ってるCDです。プロダクションから曲調まで一皮剥けた気がする。