soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

memoph / LuzeriA

ルゼさんのソロ・オリジナルアルバム。BMS曲のロングバージョンも多数収録。BOFのああああ名義とかも入ってます。


すっかりルゼさんのメインスタイルになったハイスピードなテクノが主体。ちょっとチープな音でギュイギュイ唸るシンセが高速で鳴らされる。乱暴に言えばトランスコアの突進力をテクノでやったみたいな感じでしょうか。


そのスピードゆえBMSだと叩くのに疲れて完全にハマれないことが多かったのですが、CDで聴くとその猪突猛進な勢いにどんどんテンションをアゲられてすごく気に入った!


強引にアドレナリンを刺激するキャッチーで過激なマッシヴフレーズの数々。縦連打バカの称号を得たのは伊達じゃありません。サウンドからも縦連打魂が感じられます。ただ騒がしいだけではなく、音を重ねてどんどん盛り上げるというテクノの肝もしっかり押さえてるのが良い。


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①初っ端からBPMの高いワイルドなテクノ。BOF2009曲。ちょいチープなシンセが良い味だしてる。1:00からのとぼけたシンセ→声ネタ→急かすようなシンセの一連の流れはドーパミンが沸き立ちます。


②お次もBPM180越えの高速テクノ。BOF2008曲。ビートから、シンセから、声ネタから速い速い。3:00の執拗とも取れそうな盛り上げっぷりがすごい。


④Red hood氏に仮装したWire Puller参加曲。この曲はRedhoodさんのツボをしっかりと押さえてて面白い!ひたすら短いフレーズの繰り返しで攻めるルゼさんの真骨頂。これはアガる。縦連打フレーズが頭から離れません。今作のお気に入りのひとつ。ピピピピピーポーピピピピピーポー。


BPMもちょっと落ち着いて(といっても150くらいありますが)メロディ重視のレイブサウンド。インパクトは無いけど確実に体が動くグルーヴ。勢いのある曲だけでなくこういった曲も質は悪くないです。


⑥キラキラしたシンセが印象的なトランシーなエピックチューン。BOF2009曲。基本四つ打ちのテクノビートだけど、トランスやドラムンの要素も入ってます。宇宙ステーションを連想させるベースの音色が気持ちイイ。中盤からぐいぐい盛り上げて行く展開がヤバイ。今作のお気に入りのひとつ。


⑦BOF2009曲。ずっしりしたリズムにノイジーなシンセが絡む。路地裏にいるアンノウン生命体みたいな邪悪さ。使ってる音が面白いです。バキバキ鳴ってるパーカス(?)が好き。


⑨テラーなシンセとアグレッシブなリズムのハードコアより楽曲。暴走後に入ってくる幻想的な旋律がたまらんです。


⑩戦國参加曲。ラストはアンビエント系でまったりと……と思いきや中盤に破壊的なノイジービート。とはいえやはり神秘的で昇華されていく精神体みたい。良い終わり方です。


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縦連打バカによるアゲアゲ高速テクノ。
いい意味で予想を裏切られた快作です。とにかく勢いがある爽快な一枚です。