東方マカダミア104 / 堕武者+ultraviolence+
グラインドコア、ジャンク・ノイズの5曲入り東方アレンジ。
音質の悪いギター(褒め言葉)と発狂した叫び声のツインボーカルが大暴走。
危ない血が煮えたぎってる強烈なシャウトは快感の一言。
東方なのはフレーズを申し訳程度にピアノで奏るぐらい。ただこれが、一辺倒になりがちなグラインドコアにある種種のフックとして働いており、あながち効果的に働いている。
楽曲自体も突っ走るだけでなく、ピアノ、テンポチェンジなどあの手この手で楽曲に色を添えており器用。
そして、野蛮なようで実は知的な歌詞。うーん、面白いサークルです。
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①強烈なリフ(なんかのパロディだと思うんだけど思い出せず…)とピアノの掛け合いでヘヴィにスタートし、東方メロをバックに大暴走。絶叫カウントを合図に、ハチャメチャなようで、突進したり、スローダウンしたり、強烈な下水道ボイスを披露したり、と展開が凝っている。ラストのカウントの先走ったテンションが気持ちいいです。
②正統派スラッシュなギターリフとエグいデス声で大暴れしたかと思ったらごく自然にベンチャーズな曲調へシフト。そして再度暴走。この人達にしては整理されている曲。カッコイイ……。
③20秒ばかりのグラインドコア。フィストファックの掛け声がキャッチー。一瞬入る「イェアー」が好き。
④クリーンボーカルでメロを歌う異質のミドルテンポチューン。歌はあまりうまくないけど聴いてると妙に癖になってきます。
歌詞は沈みゆく船について。「一号室の客は溺れ死んだ 二号室の客は波に泡と消えた……」と客の最期を16号室まで歌い上げる歌詞が不穏なピアノと合わさることでダークな世界観を作り出している。聴いてるとだんだん不安になってくる、普通に表現力のある楽曲です。疾走に頼らなくても良い曲作るなー。今作のイチオシ。
⑤最後はストレートなグラインドコア。後ろで変な声が聞こえるけどキニシナイ。
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東方+グラインドコアがしっかりと融合した唯一無二なサークル。
しかし、聴けば聴くほど器用な作曲/編曲能力が浮かび上がってきて関心してしまいます。
ギミックの面白さ、そしてエクストリームミュージックとしての気持よさもある良盤。
今作とオリジナルの「」メイドさんグラインド4ですっかりこのサークルの虜になってしましました。