soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/11/10 ROVO、RUBYORLA、PARA @ 梅田シャングリラ

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ROVOの『Ⅺ』のレコ初。
ROVOもPARAもルビオラさんも超々良かった〜。強いて言うならROVOが神がかり的に良かった!
やっぱレコ発はいいな。聴き込んだ曲を生で体験できる。



ちょい自分の話をすると、ROVOのライブ初体験が2009のMDT Osakaでした。
そこで出演してたのがPARAとHARP on Mouth Sextet(ルビオラ)。
あの日に脳が爆発するような音楽体験をはじめて経験して僕の人生は大きく変わりました。なので今回のライブはすごく楽しみにしてた!

PARA

「JACK」「CORINTO」「M / O」「CUBE」「ARABESQUE」。さらに未音源曲を3曲くらいで1時間のがっつりライブ。
照明はバックスクリーンに淡い色を投影+豆電球、と他の2バンドの演出をほんのり拝借してました。


演奏の神経質なタイトさは薄め。5名とも自然な空気で演奏してる印象でした。
いや、本人たちの脳内はすごいことになってると思いますが。曲が終わったあとの5人の息切れが尋常じゃない;


新曲も山本さんがだいぶラフに弾いてた様子。ってか忘れてる?
自分の位置的にかEXPEさんの音が大きくて、山本さんは引っ込み気味だったのも影響してるかな?
新曲で完全に5人のリズムの絆が(わざと)崩壊する曲があってそれは「なんじゃこりゃーー!」ってなりました。絶技!


ラストは「ARABESQUE」。終盤の山本さんのインプロソロは無しの代わりに、バンド全体の反復フレーズがどんどんスピードアップして…アップして……トップスピードが尋常じゃなかった。
千寿さんの叩き方がハードコア状態。山本さんも笑っちゃってた。あのスピードにするまで仕掛けたのは誰だろう?ヤバいわー!


千寿さんは好青年、家口さんは物静かな風貌に戻ってました。西さん山本さんは変わらず。ただEXPEさんが津山さん系統の仙人みたいになってた。PARAはライブ見るたびに誰か一人はイメチェンしてるなぁ;


RUBYORLA

山本さんに「奇妙なグルーヴをお楽しみください」と紹介されて登場したRUBYORLAさん。たしかに奇妙だった;


バック一面を覆うスクリーンに暗めの青を基準とした映像を流してのライブ。しきりに後ろを確認してるのがルビオラさんらしいなぁ;マッドマックスの映像が一瞬流れたような……?


TENORIONではなく謎の球体状の楽器を使用。
360度吸盤のボールのオモチャみたい。で光る。円形サンプラーシーケンサー?なにやってるかわらないけど面白い!
曲はテクノ、ちょこっと初期ダブステみたいな最新のノリも。ドラムンなリズムもあり。


前の方で聴いてたときはピンとこなかったんですが、途中から後方に移動してみると音のバランス、視界に広がる映像、真ん中で謎の球体をいじるルビオラさん。と奇妙な世界を把握できてとてもよかった。
気づいたら気持ちよく身体を揺すって楽しんでました。


RUBYORLAさん、最後スクリーンに

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NEXT LIVE
 ROVO   
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と出る演出を用意してたんだけど「ROVO」の文字がベース・アンプに写ってほとんど読めなくて笑った。ルビオラさんも「えー!」とちょい焦ってた;音はシリアスなのに素はネタの宝庫。面白い人だわ~。
ニューアルバムのロゴを映したりリスペクトあふれる映像でしたな。


ROVO

大本命ROVO!一言でいうとオトナなROVOでした。
落ち着いちゃったってわけではありません。
アゲまくるのでなく、じっくり聴かせる部分をしっかりと意識できる。『Ⅺ』がそういうアルバムだし演奏もそうでした。


照明は豆電球を6つほど+シャングリラの照明を客席に向けて豆電球のように使ってた。
まずは『Ⅺ』の曲順通りに進行。レコ発だ!
「R.o.N」はU-zhaanが参加してる音源版が完成形って気もするなぁ。


原田さんのハーモニカから「Kmara」。自分はこの曲が好きすぎて……案の定発狂して猿のように踊ってました。
山本さんはジャギジャギのカッティングだったフジに比べると優しい音。原田さんの煽りも過剰ではない。暴力的にまでハイには仕向けてこないけどしっかり踊らせる今日のモードでの「Kmara」でした。


「Kmara」の曲終わりパーカッションからドラムセッションに発展して”「NA-X」曲くるか?”と思いきや「REOM」がきて意外性に”うお!”っとなりました。久しぶりに聴けたなぁ。
あの曲は自分にとって迫田悠さんVJ時代のROVOを象徴する曲ってイメージがあります。20周年にこの曲を聴けたってのは嬉しいかぎり。


最後の「Liege」がめちゃくちゃ良かった。約10分間はある山本さんのソロを5人が支えてじっくりと聴かせるのが素晴らしかった。
この曲は自分の中で「REZO」につながります。ここシャングリラで「REZO」を演奏したときの勝井さんの言葉は忘れられない。そんのも思い出しながらうっとり聴いてました。


アンコールは山本さんがほぼ全編アドリブをかますことのある「ECLIPSE」!今回もアドリブverで歓喜!裏打ちで入れてくるカッティングが最高やったなー。納得のエンディングだった~。


山本さん久しぶりに終演時のMC。何でしゃべったの?ってぐらい謎の内容だったけど(笑)
これで「今年はこれで最後ですね」って言いだした時は全員ポカンと。
勝井さんもはてなマーク浮かべながら「東京ありますけど」と突っ込まれボソッと「大阪ではな」
締めの言葉は「よいお年を!」間違ってないけどまだ11月(笑)
PARAのときから今日は上機嫌だったなぁ。


宇宙にぶちあげられるのじゃなく大地の優しさに包まれるような感覚のあるROVOでした。意識がぶっ飛んでなかなか帰ってこれないのはいつも通り。


全員が見える位置で、見れたのもよかった。全員すごいわ。
人はギュウギュウではなく余裕持って踊れた。行き過ぎなまでに踊る人もおらず。(しいていうなら自分が…:)


ライブハウスのROVOをじっくり堪能できた良い夜でした!