soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

C68・その13 「serenade」/shifting horizon

生演奏サークルserenadeさんによるPS以降のスクエアアレンジアルバムです。全てのアレンジが2つ以上の曲を組み合わせてのアレンジでそのせいなのか、もともとのスタイルなのか、たぶん後者だと思いますが音はプログレっぽい。このタイプの曲は演奏テクが必要だけど、その点は楽々クリア。変拍子や速弾きをキーボ、ギター、ベース共キメまくってます。更にドラムは打ち込みだけど妙に凝ってて、音もすごく良い。たぶん生ドラムのサンプリングじゃないかな。

CDを再生するとすぐにいかにもプログレなフレーズからスタート。全パートが好き放題に弾きまくりながらも曲として統一感がある。ベースが動きまくっててカッコイイ。この曲は唐突に始まって、唐突に終わるけど中身が濃い嵐のような曲。ちょっとした自己紹介曲みたいなもんかな。次の曲はドス黒いギターから入って、重いリフだったりキレイなキーボードを多用したパートになったりと忙しい曲。怪しい雰囲気が全体に漂ってて原曲が使用されるダイナマイトボディ・アルテマ様の戦闘シーンを思い出せる曲。リフがいちいちカッコイイ。③はやっとスクエアアレンジによくあるメタルアレンジとおもいきや、細かいところで色々とやってます。FFⅨのバトル曲のフレーズが入ってくるところがカッコイイ。
④はかなりの名アレンジ。FF7のジェノバのテーマ(あれ、ニブルヘイムだったかな?)をピアノでしっとり、怪しく弾くパートで既に曲の世界に入っていきます。そこからストリングや渋いギターがJ-E-N-O-V-Aのフレーズを交えて入っくる。そのまま変に勢いをつけたりせず落ち着いた感じながらも、壮大なアレンジで進んでいきます。⑤はレジェマナからこのCDにしては珍しい原曲のメロディをあまり壊してないアレンジ。それでも完全にserenade色に染まってます。後半の静かになったあとにベースが入ってくる所とそれ以降の展開が神。独特なドラムと熱いギターソロむちゃかっこいいです。
⑥は俺がHPの視聴してこのCDを買うのを決定させた超名アレンジ。オルガン、ピアノ、ギター、ドラムの全てがかっこよすぎです。最初のタム回しからツボにきましたからね。その後のギターとオルガンが奏でるリフがカッコイイ。ほぼ原曲そのままなんだけど最後の音程が上るところが大好きなんですよ。その後の低速なところもイイ。さっき挙げた俺の弱いフレーズがピアノででてきて…。ドラムもいいですな、そのあとは各楽器のソロバトル。どれもこのアルバムで一番良いソロを弾いてるんじゃないだろうか。そのあとのドラムとかもう反則です。この曲はC68でかったCDの中のオレお気に入り曲ランキングでかなり上位に挙げられます。とにかくひとうひとつのフレーズが良い。⑦は勢いの有る曲でカッコイイけど一つの曲としてはこのCDの中では目立たないかな。多分見せ場のピアノバトルがいまいちなのが痛いかも。CDで通して聴くと全然、悪くはないんですけどね。⑧はしっとりと名曲ローズオブメイをメインにしたキレイなアレンジ。ラスト曲として文句無い出来。CDが終わったときに余韻が残ります。

このCDは「少しでもプログレっぽいのはやだ」「原曲のメロディはほとんど残って無いとやだ」「ってかスクエアのアレンジは嫌いなんだけど」って人以外はオススメです。絶対聴きましょう、名アレンジばかり。サークルHPで視聴したらこういうのが好きな人は速攻で購入決定だと思いますよ。8曲っていうコンパクトさがいいのかもね。別に収録時間は短くないんだけど、中身が濃いので体感時間は短く感じる。
ジャケットもスタイリッシュでこのアルバムの知的なイメージに合ってる。でもこれだけ音屋の人たちの写真が載ってる同人CDもめずらしいな。どうしてもsupplyさんがusedのバートに見える…。そういえば妙にライナーノートがシリアスなんだけど、いったいこの人達になにがあったんだろう?

1stはまだ未購入だけど買いそう。でも視聴した時点では一曲以外はそこまでこなかったんだよなぁ。原曲の記憶が曖昧だからかもしれん。