soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

C69・その15 Caldes/「WAVE」

C69購入CDレビューのラストを飾るのはWAVEのオリジナル(ストーリー)サウンドトラックアルバムCaldes。クレイドルって読んでるのはオレだけじゃないはずだ。


RPGの世界のようなオリジナルのストーリーのサウンドトラックという位置づけのCD。キレイな版画風のイラストの描かれたデジパック使用CDケースと音楽で物語を形作っています。
曲はドラムンのスゴイ人として有名なMORRIGANさんですが、今回はドラムンは無し。民族系の音楽。音がすごく生々しいです。まるで大人数バンドが演奏しているかのような感覚に囚われます。いつもとだいぶ毛色の違う曲ですが複雑なパーカッションやどこか不安定さを感じさせるフレーズが多くあるのはMORRIGANさんらしい。
ブックレットに記されたタイトルを見ながら聴いていると物語を語っている老人、草原を歩く少女、薄暗い洞窟、戦いなど情景がどんどん浮かんできます。
曲のクオリティはかなりのもの市販のRPGでBGMとして使われていてもまったく違和感無いのでは?


気になったのはCD全体の構成。いわゆるコンセプトアルバムの形を取るこのCD。イントロでいっきに牧歌的な世界に引き込まれるのにそのあと盛り上がりに欠けるかなと。良作と言われるストーリを語るコンセプトアルバムは盛り上がり、特にクライマックスの緊迫感がすごいものが多い。このCDにはそれが足りないと思います。日常をテーマならまだしもファンタジーの伝説をテーマにしたこのCDでそれが足りないというのは致命的。一つ一つの曲がいいだけに勿体無い。


というわけで絶賛とまではいかないがなかなかよかったCD。とりあえずHPで視聴してピンときたら買ってみてはどうでしょうか?


しゃ〜!今回は感想が早めに終わった〜。夏コミは冬コミギリギリまでやってたからな。