soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

FIG / DOWN FORCE RECORDS

Alstroemeria Recordsの姉妹サークルに当たるDOWN FORCE RECORDSから久しぶりの新作。


いつも通りのちょいエレクトロニカアンビエント風味のテクノです。


前半①〜⑤は音の密着度が薄めでエレクトロニカ要素が強い。リズム主体なんだけど「踊れ!」という曲調では無い。
電子音楽ならではの無機質さを出しながらも温かい空気を作り出しています。浸れる。
その中でも良いのがBITPLANEからゲスト参加の①。一定のリズムを刻み続けるピアノが好き。「EASTERN FAIRY TALE」の「HEART QUEEN」っぽいです。
⑥からはリズムが強調されてノリやすい曲調になってくる。テンポもアップ。後半の方が前半より好き。
後半で良いのはminoshimaさんの⑥と⑩。どちらもここ最近のminoshimaさんのイマイチ感を吹き飛ばしてくれる出来です。
特に⑩はハウスっぽいテクノでdarkvirus時代を思い起こさせる快作。悲しげなピアノの使い方や中盤から入ってくるメロディがたまらない。


一部の間で復活が待望されただけあってクオリティは高い。
音作りが洗練されていて前作の「Whitenings」より好きです。
しかし印象的に残るフレーズがほとんど無く、どこか物足りないとも感じました。CD全体の空気は好きなんですけど、もう一つ何かが欲しい。
私の中の最近3作の位置関係は「color」>>>「FIG」>「Whitenings」といったところ。
決して悪いわけでは無いのですが、華々しい大復活!とまではいきませんでした。
まぁ、今回は、misnoshimaさんのオリジナル曲のセンスが今だ健在と分かった事が嬉しい。
それくらい⑩は良い曲です。