Girls Festa ‘07 / Aliced Twilightz

「トーティシェル」でコンポーザを担当していたKTGさんが率いるAliced Twilightzの処女作。フルボーカルのオリジナルアルバムです。

渋谷系、テクノポップ、ボッサ、ラウンジといった要素が混ざった可愛らしいポップソングアルバム。
「トーティシェル」のミドル〜アップテンポ曲から泣きメロとボーカル/曲自体の自己主張を減らして、ボッサ、ラウンジ成分を増やした感じ。
ボーカルは可愛らしさの中に大人っぽさを含んだウィスパーボイス。上手いです。
温かみのある良いメロディが多い。
一番注目したいのはドラム。今作は生ドラム仕様とのこと（全部生ではないと思う）。かなりタイトなドラムでツボにくるリズムを刻んでいます。
ポジティブな雰囲気に溢れたアルバム全体の方向性は好き。しかし、曲単位で見ると、一聴してヤラれるキャッチーなメロディが少なくなっており、物足りない気も少し。キラーチューンが無いのは残念。
また、同じようなテンションが続くのでちょっとダレやすいかも。

良かったのは
①グッドメロディのラウンジポップ。可愛らしいサビが良い。そしてタイトなドラムが素晴らしい！
②Capsule系のピコピコテクノポップ。これもメロディが良い。特にAメロ。
⑤アコギとハミングが気持ち良いラテンハウスポップ。Bメロ〜サビのメロディがたまらない。今作で一番好きな曲です。
⑦元気の良いラウンジポップ。リズム隊が良い仕事してる。
⑪スカ要素の入ったミドルテンポ曲。伴奏のソロがなかなか良いのですが、曲中にずっと入ってるマウスクリック音みたいなのがどうしても気になる。好みとかの前に生理的に苦手な音みたい。

ボッサ、ラウンジ系のポップやcapsuleなどの渋谷系が好きな人は楽しめるでしょう。
紙とスリーブだけで作られた手作り感あるケースもナイス。
総じてレベルは高い。安心して聴けるCDです。
もう少しパンチ力のある曲が欲しかったところもあり、期待以上の出来とはいきませんでした。

「トーティシェル」好きなら気に入る……かというと似ているようで本質は全然違う気がする。
一番の違いは曲とボーカルの自己主張の度合いでしょうか
トーティシェル好きなら最低でも気に入らないということは無いと思いますが、同じように絶賛するかは人によってそれぞれだと思います。