soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Rye / cosmicjoker-records

オリジナルのアンビエントエレクトロニカ系CD。


基本はリズム有りのアンビエント
ダンスビートとは程遠いエレクトロニカ系のリズムにどこか奇妙なシンセでぐにょーっとした不穏な空気を醸し出しています。
キャッチーなフレーズはほぼ無し。曲の空気に身をゆだねるタイプの音楽です。


全体を通して廃頽的で、重い空気が漂ってます。
ダークアンビエント……って言うほど音が黒くはないですが、そっちに近いものがあるかも。


前述のようにキャッチーでは無く、かといって完全にそっちの世界に持っていかれるくらいに音が研ぎ澄まされているわけでもなく、どうも聴き所に欠けるなというのが正直な印象。
単純に自分の好みじゃなかったってのもあると思いますが。

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①まったりと夢心地なシンセのアンビエント曲。ベースが入ってくる中盤からズブズブと埋まっていく感覚ですごく気持ち良い。どこかロック成分を感じるベースでポストロック的な感触も受けました。気分によってはむちゃくちゃハマる。


②タイトルを見るにゆめにっきのアレンジ?最初はまどろみ系アンビエントだけど中盤にほんの少しだけダンス系のリズムが入ってくるのが良い。


⑦緊張感のある楽曲が並ぶ中、ふとやってくるノスタルジックなメロディ。田中サムシングさんの曲です。暖か過ぎる旋律にどっぷり。本当にこの人のメロディは琴線を刺激する。幸せとちょっぴりの切なさが混ざり合った至福の曲です。夕方〜夜のサウンドをやらせたらこの人の右に出る人いないのでは?ただ今作の中では浮いている気もします。


⑧不安を煽る、戦前の音楽を思わせる奇怪なサンプリング風フレーズがひたすらリピート。人間の神経を弱らせるような音楽ですが、かなりインパクトはある。今作のカオスなジャケとのイメージマッチはこの曲が一番かもしれません。

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コマーシャル性の薄いドロドロしたアンビエント


うーん、個人的にはちょい暗すぎるかなぁ。
①のベースや⑧の奇妙さなど「おっ」と思うところはあるんですが、全体ではダレてしまいがちでした。


ドロドロとした音楽が好きな人ならまた違った感想を抱くかも。