soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

シンフォニック東方Ⅱ / 5150


東方のシンフォ/ブラック/メロスピ・メタルアレンジ。


演奏はメタル、ボーカルは(メタル的な)キャッチーさを持った勢いのあるサウンドです。
ギターも、ドラムも、キーボも、ボーカルも一丸となって突進するメロスピ/シンフォバカと呼びたくなるドコドコ感がひたすら続く。それはさも軍隊が敵を蹴散らして突撃するかのよう。ここまでやられると爽快です。
ギターソロは良いソロが多いし、合唱系のサビも熱い!


呻きデス声などダーティーな要素もあるものの基本はメロスピで聴きやすい。
ブラックメタル的リフやブラスともそこそこ登場してますが派手なシンフォサウンドに上手く暖和されててアングラな聴き難さは皆無。


ちょいV系が入ったクリーンボーカルは好みが分かれるかもしれませんが、パワー&メロディで押し切る作風はRhapsody(of fire)のキラーチューンばかりを集めたみたいでメタル好きにはたまらないでしょう。東方メロのアクも勢いに消し飛んであまり気になりません。

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①「人形裁判 」。シンフォ系メタルの導入に必須のオケ・インスト。


②「恋色マスタースパーク」アレンジ。「あぁ、コテコテだ」と初っ端から思わせるリフにニンマリ。いきなりのシャウトから繋がる高速スウィープがカッコイイ。そして大合唱のサビでノックアウト。気持ちええ。基本このアルバムはずっとこんな感じです。


③「信仰は儚き人間の為に 」。同じくサビで大合唱のシンフォパワーメタル。聴きどころは、魔物が睨みを効かせているような緊迫した空気から一気に開放的になるギターソロ。暗から明への切り替わり。まるで「angelclaw / archenemy」のギターソロのよう。


④「フラワリングナイト」ブラック色の強いアレンジ。でも散りばめられた東方フレーズのおかげですんなり耳に入ってくる。アルバムの良いアクセントになってます。


⑥「無何有の郷」のシンフォ・バラード。単体で聴くとそんなに好きな曲調じゃないんですが、アルバムの流れを悪くしてるってことは無い。


⑦「亡き王女の為のセプテット 」をHELLOWEENパロディのパワーメタルへ。ドラムやギターが結構そのままで面白い。イントロが熱いなぁ。後半のコール&レスポンスは声が幼い少年みたいでちょっと曲から浮いてるかも。そのあとのボーカルもかなり危ういのが残念。


⑨今作の目玉「Reincarnation 」アレンジ。激キャッチーな勇ましいサビ、希望感溢れるギターソロ、そして語りとハイトーンボイスが絡みあう感動のフィナーレ。これでもか!と爆走する名曲。派手で、直球な曲から、大軍を引き連れた勇者の姿が見えてくる。最高!

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爆走と合唱が織り成す東方シンフォメタル。
派手で、キャッチーでとにかく勢いがあります。ちょい荒い音質もいい方向に働いててギターリフが映える。
なんも考えずに拳を振り上げながら聴きたい一枚。ここ近年のメタル系ではYamagenさんの「DEATH CHARGE」と並んで飛び抜けて衝撃が大きかった良作です。