soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

横暴なミント様 / cy:cle


まこと珍しきかなスクエアの名作・デュープリズムのアレンジCD。


BMS系サークル・cy:cleからということで四つ打ちテクノトラックがメイン。
本格クラブ仕様よりゲームBGM的で力の抜けたテクノ。
主催ルゼさんがハッスルして6曲も参加してるのでBPMの速い曲が多い。そこに他のアレンジャーが緩衝材としてゆったりした曲やクールなハウスを挟んでくるのでサウンドの方向はそこそこ広い。ただ良くも悪くものっぺりしたcy:cle色が一貫してあって締まりがないところはあるかな?


とはいえ、速い曲もゆったりした曲も原作のグッドメロディが生きている。誰もが好きだった旧・スクエア時代……いや、SFCの熱中したゲームを思い出させるどこか懐かしい響きが心地良い。
原作プレイ者なら「あ、こんな曲あったな」と想いだして、胸が熱くなることでしょう。


cy:cleでは一番好きな一枚。

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①170BPMぐらいの高速トラックにゲームをプレイした人なら忘れられない「デュープリズムのテーマ」が乗っかる。しょっぱなからギア高め。デュープリズムの曲は独特のメロディセンスがあるなぁ。


③spineさんによる「街」アレンジ。ブリンブリンな極太ベースが腹を刺激するブラックなノリのシカゴ・ハウス。ケツを下品に振りたくなるエロベースは最高の一言です。渋いビートとオサレ・ハウスピアノでワイルド&クールに攻めながら、3:04でカラッと明るくなるコード進行にヤラれます。お気に入りの一曲。


④ルゼさんによる「旅立ちの森」アレンジ。たぶんプレイした人なら誰もが印象に残っている変拍子の「ティラリラリラティラリラリラ……」のフレーズが登場します。懐かしすぎて、もう……っ!
件のフレーズを軸にテンポが上り下りする面白い曲。良いフレーズを良いセンスで料理してる。


⑧kozatoさんによる「ファンシーメル」のライトな雰囲気のポップ・トランス・アレンジ。イントロのワンフレーズが聴こえた瞬間から希望が溢れ出るような幸福感あふれるサウンドは相変わらず。その後も次々とポジティブに泣けるフレーズが登場して琴線に触れまくります。ここのところのkozatoさんはハズレ無しだ〜。グッとくる良アレンジ。


⑪「最後の戦い 2」アレンジ。疾走感のあるブレイクビーツに必要最低限のウワモノ。静かに激しい曲。自分の周りをまわるボスから逃げ回りながら攻撃する緊張感がよく出た曲です。と、書きながらラスボスどんなのか覚えてなかったり……。高確率で武蔵伝あたりの記憶が混ざってる気する〜。


⑭kozatoさんによる「メインテーマ」を中心としたメドレー。デュープリズムといえば「森」のイメージが強いのですが、この楽曲から感じるのはまさに緑、大木、湖といった自然の静けさ、そしてそこで頑張る二人の主人公。優しくも勇敢なデュープリズムという作品をよく表現した曲です。
2:11から入ってくるフレーズ(ちょっとgunaさんっぽい?)は鳥肌モノ。

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真っ当なデュープリズムアレンジ。


脳天直撃するようなダイナミックなアレンジはありませんが、馴染みのあるメロディがすんなりと耳に入ってきて懐かしい気分になります。アレンジ(特に少し前のゲームのアレンジ)なら当たり前のようで重要なことだよなぁ。


原作をプレイしたことがある人なら聴いて損はないでしょう。