soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2011/09/26 ZAZENBOYS × eastern youth @ 心斎橋クアトロ

"Shinsaibashi CLUB QUATTRO The Last Waltz"とタイトルが付いているクアトロラスト一週間の初日。
僕にとって最後の心斎橋クアトロでした。
学生時代の最後に見たのはZAZENだったし、ライブ熱が復活した2010年の最後を締めくくったのもZAZENだし……ZAZENはなにかと特別な日のライブが多いバンドです。


クアトロに着くとステージの真ん中にはキーボードが。つまりZAZENからですな。

ZAZENBOYS

なかなか変則的なセトリでした。
珍しく最初にセトリをば。東京節 → SI・GE・KI → Honnoji → HIMITSU Girl's Top Secret → RIFF MAN → DARUMA → You make me feel so bad → cold beat → asobi


DIY HEARTSで配信されてた民謡カバー『東京節』で気の抜けたスタート。向井が歌うと酔っ払いの歌に聴こえてしまうw
地味に長いのでジラされてる感があったけど、次に「デっデッ♪」っとベースが聴こえてきて……これは『SI・GE・KI』!まさか聴けるとは思わなかったので超嬉しかった!向井のラップがかっこ良すぎる。
次にどんどんアレンジが変わっていってる『Honnoji』。キーボードを入れるアレンジが入ってました。
『Himitsu〜』もカシオメンのソロから吉田のベースが切りこんでくる新アレンジ。指弾きでギターのピック弾きと張り合うのがスゴすぎる。音もエグくて強烈でした。


セトリど真ん中に『RIFF MAN』。この位置は新鮮。盛り上がりますなぁ。いまやZAZEN屈指のモッシュ曲。
そして『DAUMA』でのだまし合い。演奏しながらゲームを遊んでるみたい。すげー緊迫感。向井のチャルメラ無しで、カシオマンのめちゃくちゃ熱いギターソロを長めに配置。鳥肌モンの鬼気迫るギターソロでした。ヤベェ!
CDと大きくアレンジの変わった『You make〜』でちょっと落として……そう、『cold beat』
いや〜、この曲は中盤の人間指示棒(アドリブ地帯)が見るたびにすごくなってる。向井が手を撫でる動きに反応して「じゃら〜ん」とギターを奏でるカシオメンが面白かったw
そうとう小刻みに指示を入れてました。よくついていけるな……と思ったら珍しく松下さんが派手にミスったw
さらに人間指揮棒あともすぐに戻らず、吉田の重機械のようなずっしりベースが抉り込むパートがあってかっこ良かった〜。


彼らにしか出来ない芸当で沸かせて軽くMC。
「クアトロがなくなる…さびしい」と普通すぎるコメントと次のワンマンツワーでは新曲をやりまくるとのこと。楽しみ!
そして最後は『asobi』。アレンジは前から大きく変わってないけどこの曲は音に体を揺らしてるだけでもう最高っすよ。気持よく踊って終われた。


4が発売したころから変化してきたセトリは面白かった。
ただ演奏は緊迫感が前に比べて薄くて正直キレがなかった気がします。吉田さんのタガが外れた動きがほとんど無かったし、向井の歌声やパフォーマンスもなんだか冷めてた気が。場所的にカシオマンはほとんど見れなかったし……うーん。


ZAZENは見まくってるし、全体ではこんな感想になっちゃうかな。
でも『COLD BEAT』の人間指揮棒はいつもにまして熱中してガン見してました。

eastern youth

初見。


吉野さんがすげぇとは聞いてたけど……本当にすげぇ、エモすぎる歌とギター。感情入りすぎて顔がヤバいことになってる。
エモい歌もすごいけど、なんといってもギターの切れ味には驚かされました。魂が篭ってる。大型ナイフで切りこまれたみたいな鋭さなのにめっちゃノスタルジーな気分になる。
ドラム、ベースも文学の世界から飛び出してきたみたいな独特の雰囲気があってバンド全体がエモそのものみたいでした。



自分は会場全体を見渡せる横端から見てたんですが、レンガにかこまれてみんなが聴き入ってる姿をみてコレも最後になると思うと……イースタンの人間味があるメロディが涙を誘う。
大好きな『夏の日の午後』はやらなかったけど『裸足で行かざるを得ない』『雨曝しなら濡れるがいいさ』『矯正視力0.六』『街はふるさと』などメロディが突き刺さる曲をプレイしてくれた。
基本的にゆったりと聴いてたけど『裸足で行かざるを得ない』の熱いサビでは思わず腕を挙げて「これでもか!」というまで拳を握りしめてました。
あと『矯正視力0.六』の一音一音を大事にしたギタープレイも印象に残ってる。


アンコールで『砂塵の彼方へ』をやって終わりかな?とステージを気にしながら出口へ歩き出したら……ダブルアンコールあった!たまたまダブルアンコールが始まったときに居たのがステージ一面が見渡せるフロアの真ん中。最後の最後にクアトロで一番良い位置で見れた。奇跡みたいだ。
曲は『青すぎる空』。めっちゃ染みました。吉野さんがの声だけになる「かかる暮らしの味気無さ♪」のかっこ良さといったらもう……。


日本のロックを支えてきた2バンドの対バン。ライブはもちろん良かった。
ただクアトロ最後を華々しく飾ってくれたかというと……うーん、ぶっちゃけ不完全燃焼かも。ZAZENはいつもより微妙だったし、イースタンは思い入れという点で弱い。
なによりMCがあんまりクアトロに触れなかったのが本当に残念。この2バンドにそんなものを求めちゃいけないのかもしれないけど、"The Last Waltz"なんだからもうちょっと……ってのが本音。


でもステージ前のモッシュ、大好きなステージ左横、横端、そしてど真ん中と心斎橋クアトロを堪能できた。
最後の真ん中からのイースタンのメロディ、光景は忘れられない。
僕の場合、クアトロ自体のお別れは一週間前のソウル・フラワー・ユニオンがやってくれてたのかもしれない。


いくつもの楽しい思い出をありがとう。
さようならパルコ8Fの心斎橋クアトロ。