soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2011/10/02 GOMA & The Jungle Rhythm Section @ 鰻谷sunsui

2009年に交通事故に巻き込まれ記憶障害を負ったディジュリドゥ奏者GOMAさん。
それから2年、奇跡としか言いようのない回復で僕達を元気づけ、ついにGOMAさんのバンドの中でもっとも熱いプロジェクト・GOMA & The Jungle Rythme Sectionが復活。故郷大阪での特別なライブ。
チケットはソールド・アウト。フロアから人が溢れ出るほどの客数でした。


頂ライブ音源と同じ『Omotino』からスタート。「ジャッジャッ!」の掛け声の直後にいきなりトップギアのリズムが鳴り始める。そこにGOMAさんのディジュリドゥによる低音が入ってきた瞬間に大歓声。みんなこの日を待ってたんだなぁ。


いきなり飛ばしてるステージに比べてフロアは少々スロースタートだった。
最初は高い人口密度のなかどうやって踊ろうか様子を見ていたオーディエンスだけど、ライブが進むにつれしだいにタガが外れたように踊り狂い、曲の至るところで常時がその日のピークのような雄叫びをあげて盛り上がってました。


ステージ上もどんどんとテンションが上がっていく。比例して演奏も熱を帯びていく。まるで魂を音に変えて放出しているかのよう。
前半は渋い表情をしていたドラムスの椎野さんが中盤〜終盤ですごく楽しそうな笑顔を見せていたのがグッときた。


『Eucaliptus』『Wooden Mask』『Red Scorpion』『Bul Bop』『AFRO BILLY』などほとんどの発表曲をやってくれました。
GOMAさんはインタビューで度々「頭で考えると吹けない。体が覚えてる」と発言してたから事故前とだいぶ違った風になるかと思ったけれど、想像以上に昔のフレーズをそのまま吹いているのが嬉しかった。戻ってきてるんだなと。
また『Cactus』でのディジュリドゥとリズムとの掛け合いなど、バンド内の結束力は事故前以上に強固になっているように感じました。


熱かったのが『AFRO SAND』の連打部分。
微妙にリズムがズレてアンサンブルが崩れそうになるのを必死の形相で元に戻そうとしている4人の姿は相当クルものがありました。
GOMAさんだけじゃなくGOMA&JRSの全員が最高の演奏をしていた!


こっちも中盤には汗だく、Tシャツが汗を吸いすぎて重くなってくるほど。
もう踊りというより内から込み上げてくるパワーを外に放出するために体を動かしているような状態で音楽を楽しんでました。


ライブも終盤、持ち運びディジュリドゥを持ってフロアに大接近するGOMAさん。しっかりと客を見つめる目に吸い込まれそうになる。なんて澄んだ目をしてるんだろう。フロアもピーク!大盛り上がり!!
『RIODIDGENEIRO』でメンバーコール暴れるようグルーブを生み出すリズムとディジュリドゥ。この曲めっちゃ好き。


熱演を終えたあと、涙で声を震わせながらのMCでこっちも大泣き。「おかえり」と心から言える大阪人で本当に良かった。


そして最後はもちろん『one groove』。
こっちも体力限界。でもこの特別な日の音で全力で楽しみたいからみんな最後の力を振り絞って声をあげ、腕をあげてバンドに応えました。
ブレイク部分でGOMAさんがパーカッションまで歩いてって「トーンっ」と一発叩きながら笑っていたのにまた涙が出た。GOMAさんはまだ笑顔はどこかぎこちない、けどこの時は本当に自然に笑ってた。
スネア連打からの上昇はどこまで膨れ上がるんだってぐらいに長時間(3〜4分くらい?)に渡って続きました。。
GOMAさんの掲げる腕はなかなか下がることはなく、それに応えるようにひたすら上がっていくJungle Rythme Section。ただただ凄かった。
最後の一吹きのあとGOMAさんは爆発したかのように生々しい声で雄叫びをあげました。


曲が終わったあとのBGM(AFRO BILLY)でもまだ声援/手拍子が止まらない。アンコールはなかったけど終わった後はみんな笑顔でした。
過去に経験したことがないほど熱いライブ。
首にかけてたタオルを絞ったらドバドバと汗が出た。全てを放出してきました。
他にも思ってることはいっぱいあるのかもしれないけど、とてもそれらを表現できるような言葉は見つかりません。


最高のライブだった!