soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2011/11/17 山本精一 NEW ALBUM RECOHATSU @ 梅田Shangri-La

約半年ぶりの山本精一。山篭り(?)から復帰後に出た新譜『ラプソディア』のレコ発です。


フロアは座席スタイル。
自分は到着遅くて椅子に座れなかったのでドリンクカウンターとイスの狭い地べたに座ってました。足しびれて死にそうだった。
客層は年配層が多くて若い人は少なかったように感じられました。


珍しく定時きっかりにスタート。
ステージ幕が開くと、これまた珍しくキャップ無しの山本精一が右側に鎮座している。
THE PLAYGROUNDの千住宗臣(Dr.)と須原敬三(B)もスタンバイ済み。


力を抜いた様子で「二曲目です」「三曲目です」と淡々とMCしながらライブは進んでいきました。
レコ発ですが新譜が7曲しか入ってないので、中盤はPLAYGROUNDやPHEWとの曲(そら)などの起伏の少ない曲が中心に。ちなみに12月のPHEW山本精一のライブは『”PHEWとオレ”の完コピみたいになる』だそうです。


アクションが少ない弦楽器二人に対して、千住さんは独特のアクションで叩いてました。時折ものすごく速いオカズを居れたり、ブラシスティックで重量のある音を出したりと面白い。盛り上がりすぎて山本さんが振り向く場面も。
良くも悪くも感情が乏しい歌い方でまったりとしたステージング。こっちも聴いてると夢心地になってきてぽわ〜んとしてくる。


レコ発なだけあって印象に残ったのは新譜からの曲。
二曲目、新譜からの「目が覚める前に」のラストでは、小刻みに震えながらの超高速ストロークで削岩機みたいなギターソロを一瞬だけ披露。やべぇ!


終盤の「DISCORD」→「ラプソディア」→「BE」の流れがこの日のハイライト。
「DISCORD」で一気にロックな空気に持っていき、『最難易度曲です』『ちょっと待って』『うし』とかなり気合を入れて「ラプソディア」をスタート。CDだと気づかなかったけどこりゃ難しいわ!よくこんな演奏しにくそうな曲を考えるもんだ。歌に集中する余裕がなくなったのか”素”に戻って他の曲より声に感情が出てましたね。
本編最後になった「BE」は元気の良いフレーズがCDより力強く奏でられて気持ちが良かった。千住さんのフロアタムの音が躍動感170%増し。アレンジは大きく変わってないのにCDとだいぶ印象が違いました。


アンコールは洋楽のカバーからスタート。たどたどしく英語で歌うのを見て「山本さんでも苦手なモノあるんだなぁ」とか思ってました。
次は『そろそろ封印を解いていくかも』とまさかの羅針盤のカラーズ。聴けると思ってなかったのでびっくりした。この曲の時は山本精一さんの周りだけ青白い光に包まれてたというか空気が違うかった気がします。照明はステージ全体を照らしてたのに1 + 2な印象を強く感じました。


ダブルアンコールにも応えラストは静かな轟音を重ねて気持ち派手に終わる。


久しぶりの山本精一ライブは音と空間に浸かれる穏やかなライブでした。好みとしては「もっと変態なギタープレイをみたいな」というのもあったんで、隅々まで楽しんでたかというと微妙なところもある。でも寝落ちする人もいそうな力の抜けたシャングリラは心地よかったです。


次の山本精一は12/1のCrown of Fuzzy Groove再現LIVE。楽しみだ!