soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/02/02 岡村靖幸 @ なんばHatch

(一部の)みんなのアイドル岡村ちゃんのライブに行ってきました〜。
三度に渡る覚せい剤の逮捕。生で見れるチャンスはもう無いと思ってたけど見れる時がやってきました。夢みたい。


開演30分前くらいに着くと入場番号を呼び出し中。ざっと待っている人を見回すと学生らしき若者から50代に入ってそうなマダム、男女も若干女性が多いくらいで客層に傾向無し。
みんなすごい興奮しててこれぞスターのライブだよなぁ、と実感する。


エチケット+ツアーということでリメイクアルバム「エチケット」収録のアレンジメントがほとんど。
一曲目から大名曲『どうなっちゃってんだろう』。岡村ちゃんが出てきたら一気に沸き立つ観客。
ルックスは「エチケット」のジャケからリバウンドしてて少しダボッとしてたけどダンスのキレがすごい!ほんと釘付けになっちゃう。特によくやるオケヒットに合わせての肘打ちムーブが決まりまくってて痺れる〜。
二曲目に『カルアミルク』と代表曲を頭に持ってくる構成。
残念だったのがマイクの音が大きくバックバンドとの距離ありすぎた気がする。すると歌も下手に聴こえてしまうんだよなぁ。一部音程が危なかった。バックも低音がやたら強調されててごちゃごちゃしてたし。


でも『イケナイコトカイ』『聖書』『ラブタンバリン』『セックス』『いじわる』『19』などタイトル並べるだけでテンションがあがる名曲を次々と演奏しているうちに声の調子がだんだん良くなっていった。「ベイベ、ベイベ、ベイベー」「ぶ^しゃからかぶー」と聴き覚えのあるシャウトも連発。


ガッシリしたバックバンドを携え、曲によっては若手女性ダンサーも参加してる。なのに岡村ちゃんにしか視線が向かない自分がいました。存在感がすごいんです。特にダンス中は完全に釘付けになる。こんなエロカッコイイ中年見たことない!
「ヘイ!○○・ソロ!」とシャウトしながらその横で激しく踊って客の視線を自分のものにするのには爆笑。
岡村ちゃんはノーMC。ひたすら「大阪ベイベっ!」を連呼(ライブ中に100回以上言ってた?)
一部の曲ではギターも。ギターソロではなくカッティング中心なんだけどこれがまたカッコイイんだ。味のあるカッティングギターに惚れ惚れ。


バンドのグルーヴが重要になる曲は地味に感じたところも。PAの悪さが響いたか。
しかし、メンバーの小芝居(=岡村ちゃんの休憩時間)のあとに放たれた『あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう』にはヤラれた。エチケットver.の壮大なアレンジが感動的に響いて身体の中心から熱くなった。「ラーラーラーラー♪」の大合唱はヤバいわ。
この曲を歌うときの岡村ちゃんはものすごく若返って見えました。休憩中に前髪を軽く上げてもあるけどそれだけじゃ説明がつかない。顔つきが違いました。
それは青春を歌っていたあの時そのもの。表情も今まで見せなかった笑顔が浮かんでる。これには本当に胸を打たれた。
そのまま畳みかけるように『だいすき』。これがまた明るいアレンジで心に染みた。この2曲がハイライトでした。


アンコールもたっぷり5曲くらい。最初の数曲は声がライブ最初の頃に戻ってた。まだ常時満点状態は難しいのかな?でもラストの『super girl』で「ドンチュードンチュノっ!」をシャウトし熱気を取り戻す。


そしてダブルアンコールではピアノ(キーボード)で「大阪ベイベ」を連呼する即興曲(?)を弾き語りから『友人のふり』。そしてラストにデビュー曲『OUT OF BLUE』。物悲しい曲で終わるのはどうだろう、と思ったけど暗くなるんじゃなく心の通った力強さが前に出ててまた良かった。
終わりは帰りを惜しむように投げキッスを連発しながらステージを降りる。45を過ぎたオッサンの投げキスですよ?でも様になるのがすごい。


岡村靖幸のライブ」でした。
全てが全盛期まで完全に戻ったとは言わない。でもスーパースターのオーラ、周りが見えなくなるくらい熱狂してしまう魅力は健在。
『どうなっちゃってんだろう』で踊りだした瞬間、そして『あの娘〜』の若返りが忘れられねーよ。