soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

映画『オジー降臨』を観てきました

先週末にオジー・オズボーンのドキュメンタリー映画「オジー降臨」を観てきました。
音楽モノのドキュメンタリー映画としては最高レベルに位置する良作でした。
なんたってオジーのエピソードひとつひとつが強烈にして壮絶!なんでこの人生きてるの?


貧しい地域に生まれどん底だった少年時代からブラック・サバスでの成功。
急変化の代償としてドラッグとアルコールへと没入。
若くして人間を止めた状態になっているというのにそこからも復活と崩壊を繰り返す転がりまくりの人生。
有名なコウモリ食い千切り事件や妻殺人未遂にも迫り、結びに「今も」生きてるオジーへと帰ってくるフィナーレは感動的ですらある。終わったあとすすり泣いてるお客さんすらいました。
「今は心から笑えるんだ。この喜びをみんなに分ければ世界は幸せになる」オジーの口からこんな言葉が出るなんて。


何やっても酒に溺れるめちゃくちゃなオジーは外側から見れば喜劇。でも家族からすれば悲劇。
ぶっ飛んだキャラクターで知られるメタルの奇人/悪ガキ、オジー・オズボーン。そのイメージはあくまでもドラッグと酒のせいなのかもしれません。本人インタビューや近しい人の証言から見えてくるオジーの人間性は狂ったイメージとはかけ離れていました。
還暦に突入し身体が言うことを効かなくなっているのに悪態をつくオジーは滑稽でもあるし寂しくもある。


演奏シーンは少なめなんでそっち方面への過度の期待はしないほうがいいかな。でも『War pigs』の演奏とかめちゃくちゃカッコイイし、最後にステージ視点のショットのバックで流れる『crazy train』は鳥肌モノでした。


とにかく波乱万丈なオジーの人生にどんどん惹きつけられました。。
小手先は使わず真っ向からオジーへと向き合った素直なドキュメンタリー。でもそれが良かったのかも。


メタルファンというよりロックな人生で熱くなれる人は絶対に見るべき!
一緒に観た連れはサバスやオジーをほとんど知らないけどもとても楽しんでました。