soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2012/04/06 The Sea and Cake @ Billboard live Osaka

Tortoiseジョン・マッケンタイアが在籍するバンド in 大人のライブ空間。ほぼマッケンタイア目当てで行ってきましたー。


あくまでもロック/ジャズ色の強いシカゴ音響派。いや音響派の括りは外したほうがいいのかも、ってぐらいにスッと入ってくる音楽を奏でてくる彼らのライブは心地良いの一言でした。


21:20からの公演だというのに一曲目『Weekend』のメロディが聴こえてきた瞬間、真っ昼間にカフェでまどろんでいるかのような気分に。あまりの気持ちよさに微笑みが顔に張り付くほどでした。

半端無くシャープなスナップの効いたマッケンタイアのドラムはシンプルなのに惹きつけられる魅力がある。そこに乗る三人の弦楽器が爽やかな音色がシュワシュワと身体に染みこんできて音に、アルコールに、ビルボードの空気に酔いまくり。気持よすぎるミュージッキング。
CDではギターが目立つバンドですがライブではタイトなベースに目が(耳が)行ってました。ビンの蓋を閉めるみたいにグッ、グッっとリズムを取る仕草がDeftonesのチ・チェンを思わせて面白かった。


ライブで聴いてて気付いたんですが、彼らの曲は”音響派”と呼ばれるなかではとてもスマートな曲構成を持っている。ダラダラと同じフレーズを続けて大曲にしたりせずスパっと曲を終わらせていくので大人っぽい雰囲気ながらポップな感覚も持ちあわせてます。だから上で「早次にプレイ」って言葉が思わず出たんだと思う。


セトリはベスト的選曲で『Crossing line』『Middlenight』『Inn Keeping
』といった曲をほとんどMC無しで早次にプレイ。僕の大好きなアルバム「Car Alarm」から『On a letter』『The Staircase』『A Fuller Moon』と多めにやってくれたのは嬉しい。


終盤にやってきた代表曲『The Argument』ではマッケンタイアの鋭いハイハットが ライブのハイライトとなりました。
続く本編ラスト『Leeora』ではいままである意味”淡々と”演奏してきたのとは一変してドラマチックな展開。中盤でギター&ベースが二人でひとつになるフレーズをリフレインさせ(テンポ速いのに軽々と決めてるのがスゴい!)そこに切れ味のあるギターが斬り込む。クールな演奏だったギターも熱が入ってきて足を蹴り上げて演奏する場面も。でも轟音ギターのような暴力性は皆無で”紳士の本気”のような大人の盛り上げ方に痺れました。


3曲やったアンコールの最後は美しいメロディを持つ『Parasol』。マイブラに通じるアンニュイコード進行、随所でキメまくるマッケンタイアのドラム、そしてサビのシャウトもキマッてた。メンバーももう良い歳だろうにまったく衰えを感じない!


心地よさ100%の演奏。マイナスイオン出まくりのライブでした。気持よすぎ & 仕事帰りでウトウトしてた時もあったけどw
ベースとドラムのリズム隊がめちゃくちゃタイトでCDと大きく聴こえ方が変わってるのが印象的。ライブのほうがいいな〜。